賃貸マンション 工事契約書のチェックポイント

工事金額が少ない場合や工事個所が少なくしかも業者の規模が小さい場合、賃貸マンションリフォームを口約束で発注・受注する場合がありますが、これは絶対に避けたいところです。賃貸マンションといった性格上、入居者の安全を考えなければなりませんから、どこの工事をどのような工法でどんな素材で行ったのかを記録しておくことは、もしもの時にその瑕疵がどちらにあったのかなどの資料になります。

実際に工事が始まってから、例えば「ニッチをつけて」とか「棚をつけて」などの「ついでにやっておいて」という軽い気持ちでの依頼は、たとえ簡単にできる工事であっても、後日その工事代金・部材費などを請求されます。賃貸マンションのオーナーにしてみればそれくらいサービスの範囲内と思われる工事であっても、あらかじめ工事範囲を明確にしておくことが大切です。

業者と取り交わした工事契約書に、以下のようなポイントに漏れがないかをチェックしてしてください。

■工期は日付入りで書かれているか
■支払方法は、支払可能な時期と金額か
■契約約款・図面・仕様書・工事費内訳書（見積書）の４点がセットになっているか
■現場が図面や仕様書と違う場合は是正することができると書いてあるか
■発注者が必要に応じて工事を中止、変更できると書いてあるか
■いつでも現場の立ち入りや確認ができると書いてあるか
■完成時の検査方法が記載されているか
■瑕疵担保責任の保証期間は何年か
■紛争の処理は地元の機関か

代表的なチェックポイントをあげましたが、このほかにも気をつけたい点がいくつもあります。賃貸マンションリフォームは入居率アップ、快適性を提供することで賃料の維持・引き上げを狙うわけですが、同時に入居者の安全を確保しなければなりません。リフォーム工事開始に当たっては、工事契約書を入念にチェックしておくことをおすすめします。