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外からではわかりにくい屋上の防水機能劣化

屋上は1年365日、雨や雪、太陽熱あるいは屋上の多目的利用の人の出入りなどにより、少しずつ劣化が進行します。しかしこの劣化の進行は外からでは見えにくいため、ついついリフォームが遅れがちで、最上階の部屋に雨漏り天井にシミをつくってしまうという最悪の状況につながりかねません。共用部分である屋上の瑕疵によって、専有部分である住民の部屋を損なうことは管理組合の役割としてなんとしても避けなければなりません。

屋上防水の仕組み

屋上防水の手法にはたくさんの工法がありますが、代表的なものには次のようなものがあります。

 ・アスファルト押え防水工法
 ・アスファルト露出防水工法
 ・シート防水工法
 ・塗膜防水工法

屋上の床がコンクリートになっている場合は「アスファルト押え防水工法」による施工で、多くの屋上で採用されている工法です。

アスファルト押え防水工法の仕組みと劣化診断

屋上の床がコンクリートの場合、そのコンクリートは歩きやすさのために薄く張っているだけでコンクリート自体には防水機能はありません。防水を果たすのはコンクリートの下のルーフィングと呼ばれる、合成繊維にアスファルトを含浸させたシートをさらにアスファルトで挟み込んだ層がその役割を果たします。

しかしこのルーフィングも、寒暖の差や地震などによる伸縮で亀裂を生じ、そこから雨水が浸入します。しかもこの亀裂はコンクリートの下ですから見えないため、劣化の診断はコンクリートの状態から判断することになります。コンクリートクラック(ヒビ割れ)などがある場合はリフォームの合い図と判断されます。一般的にアスファルト押え防水工法の寿命は20年といわれていますが、施工品質の差、地域差もありますから、手遅れにならないうちに専門業者に早めの診断を依頼するとよいでしょう。

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