マンションの喫煙対策リフォーム

オフィスや公共施設での禁煙・分煙が徹底してきたのを背景に、マンションでも「喫煙はベランダで」が一般的になってきました。「ホタル族」と呼ばれ、なんだかほほえましい姿が浮かびますが、実はベランダ喫煙するホタル族は、マンションライフにとって迷惑な、文字どおり煙たい存在になっています。

ベランダで吸うタバコの煙は軽いものですから、上階のベランダに達します。また風向きによっては煙は左右のベランダ、あるい階下のベランダに吹き寄せられます。その部屋の方がタバコを吸わない方だったら、かける迷惑は一方的なものになります。外で吸えばいいというのは、その部屋の勝手・我がままになりますから、マンションという集合住宅では各部屋が喫煙対策をとる必要があります。

喫煙室を新たにリフォームで設ければ問題は解決するのでしょうが、なかなかそこまではという場合は、室内の壁を「多孔質」の素材の物にリフォームすることで、喫煙対策することができます。多孔質とは、表面にたくさんの気孔のある物質で、この気孔がにおいなどを吸収します。喫煙対策に有効な壁材には次のようなものがあります。

■漆喰・珪藻土
湿度とともに臭いも吸収する特長があります。また漆喰の内部は強度のアルカリ性ですから、カビの発生を防ぐ効果も発揮します。

■火山灰クリーム
火山灰を使った内装材です。アンモニア臭を吸収分解する作用があります。また光触媒作用により室内の菌を減菌する力もあります。

■シラス
これも火山灰の一種です。タバコの臭い、ペットのアンモニア臭を消臭します。

■和紙クロス・布クロス
可塑剤を使っていない和紙や布は、タバコのヤニを付着しにくくさせます。また調湿・結露防止、吸音効果、空気清浄効果も認められています。