中古マンションリフォームと管理規約

中古マンションを購入した人は、所有者で構成する「管理組合」の組合員になります。管理組合でつくられ、所有者（入居者）が守らなければならないルールが「管理規約」です。リフォームを前提に中古マンションを購入するに当たっては、購入後どこまでのリフォームが可能なのか、この管理規約をあらかじめ確認しておくことが重要です。

また、リフォーム工事に当たっては管理組合の理事会の承認を得なければならないマンションもあり、その場合はリフォーム計画の図面などの提出が必要です。

管理規約はマンションそれぞれに異なりますが、ほぼ共通するリフォームに関する規約には次のようなものがあります。

■床仕上げ材の制約
マンション内でトラブルになりやすいのが「音害」。上下階の音の問題です。畳をフローリングにする、カーペットを違う材質のものにリフォームした場合など階下に音漏れする恐れがあります。また、マンションよっては、使用できる床材を規定しているところもあります。フローリングリフォームによる「音害」については、内装リフォームの項に詳述してありますのでご覧ください。

■電気・ガスの容量の制約
設備機器を増やすと、電気やガスの使用量が増え容量不足が起こる場合がありますが、電気・ガスの容量にも規定がある場合もあります。

■搬入経路の制約
中古マンションリフォームに伴う工事機材や機器の搬入、廃材の搬出に当たっての規定です。エレベータが使えるのか。通路（共用廊下）の使用についてもルールのある場合があります。

■工事時間の制約
工事で発生する騒音やにおい、職人の出入りなどで、入居者に迷惑をかけることがあるのも中古マンションリフォームでは避けられません。規約には工事が可能な時間帯や工事禁止の曜日などが定めらているケースがあります。これらを守ってリフォームを進めることが、入居後の近隣関係を良好なものにすることにつながります。