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洋瓦とは?リフォームの種類や費用、メリット・デメリットなどを解説

  • 最終更新日:2024-05-20

洋瓦とは?リフォームの種類や費用、メリット・デメリットなどを解説

洋瓦は現代的なデザインの家の屋根にもぴったりの瓦です。洋瓦を採用した屋根はどのようなタイミングで、どんなリフォームやメンテナンスを行うものなのでしょうか。洋瓦の部分的な交換や漆喰(しっくい)の補修、葺き直しや葺き替えなど、リフォームの内容や費用の目安まで、ワコーズホームの萩原さんに伺いました。

洋瓦とは

洋風の屋根瓦

洋瓦とは洋風の屋根瓦の通称です。

本来、「瓦」とは粘土を焼いて固めた屋根材を指します。しかし、瓦と呼ばれるものの中には、原料が粘土の粘土瓦だけでなく、セメントを塗装したセメント瓦や、ガルバリウムなどの金属を主原料とした金属瓦などもあります。素材にかかわらず、瓦の形をした屋根材は総称して、広く「瓦」と呼ばれています。

ただし、金属瓦を葺いた屋根は、粘土瓦やセメント瓦を葺いた屋根よりも随分軽量で性能なども異なるため、瓦屋根とは区別して、金属屋根と呼ばれるのが一般的です。

また、瓦と総称されるものには材質の違いだけでなく、さまざまな形状やデザインのものがあります。

和風家屋の屋根に用いられることの多い形状の瓦もあれば、洋風の家に用いられることの多い形状の瓦もありますが、「洋瓦」と呼ばれる瓦のデザインや形状に明確な定義はありません

つまり、洋風の家の屋根に用いられる瓦は形状やデザインにかかわらず「洋瓦」と呼ばれることがあり、その材質も多種多様です。

洋瓦と称される瓦について解説する上で、今回の記事では洋瓦として広く用いられている粘土瓦とセメント瓦、中でもF型、S型という形状の瓦について言及していきます。

粘土瓦・セメント瓦

洋瓦と呼ばれ、広く用いられているものには主に粘土瓦とセメント瓦があります。

粘土瓦は粘土を焼いた瓦で、粘土を焼き上げる前に釉薬をかけた陶器瓦と呼ばれる瓦も、粘土瓦の一種です。一方、セメント瓦はセメントや砂を原料とした瓦で、粘土瓦よりも重たく、表面に塗装が施されている瓦です。

平板瓦・スパニッシュ瓦

洋瓦の形状についても種類があり、主な形状としては平板瓦(F型)とスパニッシュ瓦(S型)があります。

平板瓦(F型)

平板瓦(F型)は名前の通り、平べったく、すっきりした形をした瓦です。平板瓦(F型)はフラットなため、ソーラーパネルなども比較的設置しやすく、洋風の家に限らず、和風の家も含めさまざまなデザインに調和する洋瓦です。

平板瓦(S型)

スパニッシュ瓦(S型)はS字のカーブ型が特徴の瓦で、温かみのある土の色合いが特徴的な素焼き瓦のものが定番です。スパニッシュと名前にあるように、南欧風の家によく似合う洋瓦です。

「F型とS型の違いは主に形状なので、重さや機能の面で、特に大きな差はありません。形状の好みで選択する人が多いと思います」(ワコーズホーム・萩原さん、以下同)

混ぜ葺き

洋瓦の屋根は、色の異なる瓦を混ぜて葺く「混ぜ葺き」の屋根もよく見られます。

「混ぜ葺きを和風の家屋で行うことはあまりありません。混ぜ葺きの場合は見え方を考慮して割り付けをする手間がかかる分、少し費用がアップすることがありますが、混ぜ葺きをすることによって、より洋風な雰囲気が出ます」

混ぜ葺きのイメージ

(画像/PIXTA)

洋瓦のメリット・デメリット

洋瓦のメリット

重厚感や寿命の長さ、通気性の良さも魅力

粘土やセメントの洋瓦は、その重厚感やおしゃれな雰囲気のデザインが大きな魅力です。

さらに粘土瓦の場合は、ほかの屋根材よりも寿命が長いという点も見逃せないメリットです。

「粘土瓦の場合は半永久的とも言えるような耐久性があり、60年、70年持つ屋根材です。ただし、セメント瓦の場合は、塗装されている瓦になるため、塗装が劣化してくるとカビが生えたり、汚れが付着したり、セメントが割れやすくなることもあるので、再塗装などのメンテナンスが必要になります」

また、瓦はその形状から、下地との間に空気層ができるため、通気性という面でも優位性があるそうです。空気層がある分、スレートなどの屋根材に比べて屋根裏に熱を伝えにくく、家の中の熱を逃しにくいというのもうれしいポイントです。

◾️洋瓦のメリット

・デザイン性

・粘土瓦は寿命が長い

・通気性が良い

洋瓦のデメリット

ほかの屋根材に比べて重たく、費用も高い

粘土やセメントの洋瓦のデメリットと言えば、その重さが挙げられます。

建物は重いほど、地震の揺れの影響を受けやすいと言いますが、粘土やセメントの洋瓦はスレートや金属系の屋根よりも重いため、耐震性に不安を感じるという人もいるでしょう。

しかし、建物を新築する場合は、建築基準法に則って設計を行います。粘土やセメントの重たい洋瓦を使用する場合は、その洋瓦の重さに対応した建物になるため、瓦屋根だから耐震性に問題があるということではありません。

ただし、既存の屋根がスレートや金属などの瓦屋根ではない建物に、耐震補強などをすることなく、粘土やセメントの洋瓦へ葺き替えるようなリフォームはNGです。

「粘土の洋瓦は重いという点以外、機能面などでデメリットはあまり見当たりません。しかし、費用という観点ではやはり価格はほかの屋根材と比べると高くなるので、その点をデメリットと感じる方もいると思います」

価格が高い粘土の洋瓦の場合、スレートなどに比べるとイニシャルコストは高くなりますが、特別なメンテナンスをしなくても長持ちするという面を考えるとコストパフォーマンスが良いという考え方もあります。なお、メンテナンスコストについてはセメントの洋瓦の場合は粘土の洋瓦よりも耐久性が低いため、色褪せなどが気になってきたタイミングで、再塗装などのメンテナンスコストが必要になります。

◾️洋瓦のデメリット

・重たい

・価格が高い

洋瓦のリフォームやメンテナンスのタイミング

ほかの部分のリフォームや災害後などのタイミングで点検を行うのが安心

洋瓦の中でも粘土瓦は塗装によるメンテナンスなどを定期的に行う必要もなく、寿命は半永久とも言える耐久性の高い屋根材です。また、瓦の下の防水シートなども、30年程度は問題なく使用できるものが多く、特に雨漏りなどの問題がない場合はわざわざ瓦を外して状態を確認する必要もないと言います。

「粘土瓦の場合、瓦自体の耐久性は高いので、特に問題がなければ10年ごとなどの点検は不要です。しかし、瓦が風で動いたり、何か物が当たって割れたりということもあるので、外壁リフォームのタイミングや、大きな台風などの災害の後など、折を見て定期点検をしておくと安心です」

なお、点検自体は大掛かりな足場などを設置しなくても実施できるため、雨漏りの発生など、気になることがある場合は、早めに点検を行うようにしましょう。

洋瓦のリフォームやメンテナンスの種類

部分的な瓦の交換

瓦屋根の施工については、2022年から新たなガイドラインが施行され、近年新築された家であれば、瓦屋根が強風などで飛ばないように対策を取られていますが、旧ガイドラインで施工された瓦屋根の場合は、台風の際などに瓦が数枚飛ばされたり、物が当たって、部分的に欠けるということもあるので、その場合は部分的な補修を行うことになります。

また、瓦自体の状態に問題はなくても、ほかの部分で不具合が発生することがあります。

例えば、屋根の一番高いところには屋根の面と面が交わる棟がありますが、その棟部分に釘浮きが見られたり、棟瓦の土台部分の漆喰が経年劣化で崩れているというような場合もあります。そのような場合は棟部分のみ、棟瓦がずれているのを直したり、漆喰(しっくい)が剥がれているのを補修したりする工事を行うこともあります。

セメント瓦の塗装

粘土瓦であれば塗装によるメンテナンスは不要ですが、セメント瓦の場合は時間と共に塗装が弱り、耐久性も落ちてしまいます。

セメント瓦の場合は見た目の劣化が気になってきたタイミングで塗装によるメンテナンスを行うと、見た目や機能を回復することが可能です。

葺き直しと葺き替え

洋瓦の屋根の全面的なリフォームとなると、「葺き直し」か「葺き替え」という選択肢があります。

葺き直しは既存の瓦を一度取り外して、防水シートの交換などを行い、元々の屋根材を設置するリフォームで、葺き替えは既存の瓦を撤去して新しい屋根材に葺き替えるリフォームです。葺き替えは新しい屋根材として必ずしも同じ種類の瓦を使用しなくても良いので、金属屋根などに葺き替えることも可能です。

また、葺き替えも葺き直しも、既存の瓦を取り外すので、瓦の下の防水シートの交換や下地の補修なども併せて行います。

洋瓦の葺き直しと葺き替え、それぞれのメリット・デメリット

葺き直しのメリット・デメリット

葺き直しは既存の瓦を再利用するため、葺き替えほど見た目がガラリを変わるわけではありませんが、葺き替えよりもコストを抑えられ、廃材も少なく済みます。

「葺き直しは既存の瓦を再利用するので、葺き替えよりも費用は抑えられます。一方で、再利用するために瓦は丁寧に取り外し、たまっていた埃などを一枚ずつ取り除いていく必要があるため、工事期間は葺き替えよりも長くかかります」

■葺き直しのメリット・デメリット

葺き直しのメリット 葺き直しのデメリット
・コストが抑えられる
・廃材が少なく済む
・葺き替えほどは見た目が変わらない
・工期が長い

葺き替えのメリット・デメリット

葺き替えは既存の屋根材の処分費用や新しい屋根材代などが必要な分、リフォーム費用は葺き直しよりも高くなります。

葺き替えと葺き直しとの一番の違いは、葺き替えは屋根材を変更することができるという点です。屋根材が新しくなるので、見た目も美しく、印象をガラリと変えることも可能です。

また、粘土やセメントの重たい洋瓦を軽い金属の屋根材などに葺き替えれば、耐震性をアップできるというメリットもあります。

■葺き替えのメリット・デメリット

葺き直しのメリット 葺き直しのデメリット
・印象を変えられる
・屋根材の変更で耐震性のアップも図れる
・葺き直しよりも費用がかかる

洋瓦のリフォームやメンテナンスの費用相場

洋瓦のリフォームやメンテナンスの費用相場については、前述した通り、葺き替えは葺き直しよりも費用がかかるのが一般的です。

「葺き替えの場合、費用の目安としては200万円〜300万円程度、葺き直しの場合は150万円〜200万円程度(※)なので、葺き替えか、葺き直しかで、金額にはかなりの差があります」

また、どちらのリフォームの場合でも、屋根の広さや勾配、どのような建物かによって費用は変わり、葺き替えの場合は、新しくする屋根材によってもまた金額は左右されます。

葺き替えの場合も、葺き直しの場合も、実際にどの程度の費用がかかるかはケースバイケースのため、リフォームを検討する際は、数社に見積もりを取って比較検討するのが安心です。

※30坪程度の一戸建て住宅、屋根面積100㎡〜120㎡の場合 を想定。別途足場代が必要。また、葺き替える屋根材などによっても実際の費用は異なる

洋瓦のリフォームで使える補助金

住宅の長期優良住宅化などを図るリフォームに適用される国の補助金があり、住まいの耐震化や耐風性、省エネ性能を高めることを目的として、粘土やセメントの重たい洋瓦を軽い金属系の屋根材などに葺き替えるリフォームの場合は、支援対象となる可能性があります(※)。また、居住の自治体によっては、瓦屋根の耐風診断や耐風改修の費用を補助する制度が利用できることがあります。

洋瓦のリフォームの際に受けられる補助金については、利用可能な助成制度があるか、居住の自治体の窓口に確認したり、早めに工務店やリフォーム会社に相談しておくと安心です。

※長期優良住宅化リフォーム事業の申請は、認定を受けた補助事業者が行う

洋瓦のリフォームやメンテナンスの実例

さまざまな洋瓦のリフォームやメンテナンス方法をご紹介してきましたが、ここで、実際のリフォーム・メンテナンス事例を見ていきましょう。

【実例1】塗装により防水効果も復活

色褪せが気になっていた屋根は実際に点検を行ったところ、紫外線の影響で退色、コーキングの割れ、汚れなどがあったそうです。高圧洗浄を行った後、えんじ色のシリコン塗料で塗装を行い、見た目を改善。瓦の防水効果も復活しました。

Before

塗装前の事例

塗装前(画像提供/ワコーズホーム)

After

塗装後の事例

塗装後(画像提供/ワコーズホーム)

◾️リフォーム概要
・建物のタイプ:一戸建て
・築年数:11〜15年
・面積:87㎡
・費用:35万円(単独工事の場合の概算)

この事例を見る

【実例2】既存の洋瓦のイメージはそのまま、軽量瓦に葺き替え

外壁の塗装工事と併せて屋根の葺き替え工事を実施しました。建物が洋風のため、洋瓦のイメージはそのままにしたいという要望に合わせた金属製の軽量屋根材を選択。希望のデザイン性を叶えながら、屋根の軽量化を図ることで建物の耐震性アップにもつながりました

Before

葺き替え前のイメージ

葺き替え前

After

葺き替え後のイメージ

葺き替え後

◾️リフォーム概要
・建物のタイプ:一戸建て
・築年数:30年以上
・面積:142㎡
・費用:188万円(単独工事の場合の概算)

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【実例3】和型・いぶし瓦を洋瓦に葺き替え

既存の和型・いぶし瓦は色ムラによる美観の劣化が気になる状態で、棟積みも劣化していました。リフォームでは、同系色の洋瓦に全面葺き替えを行い、雪止め金具も追加。美しい状態に生まれ変わりました。

Before

葺き替え前のイメージ

葺き替え前

After

葺き替え後のイメージ

葺き替え後

◾️リフォーム概要
・建物のタイプ:一戸建て
・築年数:26〜30年
・面積:―
・費用:87万円(単独工事の場合の概算)

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【実例4】洋瓦を軽量瓦に葺き替えて屋根を軽量化

台風や地震に備え、屋根の葺き替えリフォームを行いました。重たかった洋瓦は、洋瓦風のデザインの軽量なガルバリウム鋼板の屋根材に葺き替えることで、災害時の不安を軽減することができました。

Before

葺き替え前のイメージ

葺き替え前

After

葺き替え後のイメージ

葺き替え後

◾️リフォーム概要
・建物のタイプ:一戸建て
・築年数:30年以上
・面積:72.5㎡
・費用:157万円(単独工事の場合の概算)

この事例を見る

洋瓦は現代的なデザインの住宅にも合うデザインで、粘土瓦であれば50年以上も長持ちすると言われる耐久性の高い屋根材です。それでも時間と共に、汚れや部分的な割れなどが気になることもあり、台風などの災害で瓦が飛んでしまったりするということもあります。また、補修などを考えるタイミングで、住まいの耐震化を視野に、軽量の屋根材に葺き替えたいという人もいることでしょう。今の住まいの状態に合わせて、今回ご紹介したリフォームの選択肢なども参考に、洋瓦のリフォームを計画してみてはいかがでしょうか。

まとめ

・洋瓦とは洋風の瓦のこと。日本の家屋で採用されているのは主に粘土やセメントの洋瓦
・粘土の洋瓦自体はメンテナンスフリーで長持ちするが、瓦屋根は瓦が風で飛ばされたり、漆喰などが劣化することもあるため、折を見て点検するのが安心
・葺き直しは既存の瓦を再利用するため、費用は抑えられるが見た目は葺き替えほど変わらない
・葺き替えは新しい屋根材にするため美観や耐震性を上げることもできるが、既存の瓦の処分費用もかかる

■取材協力/ワコーズホーム

■構成・取材・文/島田美那子

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