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使っているコンロの交換を考えているならば、IHキッチン(IHクッキングヒーター)も検討してみましょう。 キッチンを丸ごと取り換えなくても、コンロのみをIHクッキングヒーターに替えることができます。 IHクッキングヒーターは安全性が高くお手入れもしやすい一方、デメリットもあります。 この記事ではメリット・デメリットの他、交換の際の費用相場やガスコンロとの比較をご紹介します。
目次
IHクッキングヒーターのIHとは、正式にはInduction Heating(電磁誘導加熱)といいます。
機器の中の磁力発生コイルに電流を流すことで、磁力線を発生させ、その磁力線の働きで鍋自体が発熱し、食材を加熱します。
システムキッチンのガスコンロを、IHクッキングヒーターに取り替えるための費用相場は、機種にもよりますが、機器代を含めて約20万円~25万円です。
通常のIHクッキングヒーターでは使用できないアルミ鍋や銅鍋もOKなオールメタルタイプなど、上位機種は割高になります。
一方、IHクッキングヒーターも含めて、キッチン全体を取り替える場合は、約100万円~150万円が相場です。
4人家族で朝昼夕食時に標準的なメニューで、IHクッキングヒーターを使用した場合1ヶ月の電気代は約1020円という試算があります(JEMA・IH調理器技術委員会調べ)。
ガスコンロとどちらが男かは利用状況や契約しているガス会社、電力会社にもよるので一概には言えません
近年は電力会社やガス会社も選べ、料金プランも多様なため、使いたい熱源に合わせて、契約内容を見直すのもお得にする一つの手です。
ガスコンロからIHクッキングヒーターに取り替える際、色々注意すべきポイントがあります。
ガスコンロからIHクッキングヒーターに取り替えるには、ブレーカーから200ボルトの専用回線を引く工事が必要です。
現在の電力会社との契約内容によっては、電気容量を増やさなくてはならないことも。
IHクッキングヒーターへの取り換えと共に、他の機器も取り替えが必要な場合があるので注意しましょう。
例えば、ビルトインタイプのオーブンを使っている場合は、IH対応のものに取り替える必要があります。
また、IHキッチンはガスに比べて上昇気流が弱いため、現状のレンジフードから交換が必要な場合もあります。
IHクッキングヒーターはガスコンロに比べ、使える鍋が限られてきます。
オールメタルタイプであれば、使える鍋の種類は増えますが、費用も割高になります。
ただし、手持ちの鍋が使えず、買い換えるのであれば、オールメタルの方がトータルで安くなる場合もあるでしょう。
どのタイプのIHクッキングヒーターにするかは、所有する調理器具も加味して決めましょう。
ガスコンロと違い、IHクッキングヒーターで使える鍋は限られています。
IHクッキングヒーターで使うためには、材質と形状、どちらも条件に合っていることが必要です。
IHクッキングヒーターがオールメタル対応かどうかで、使える鍋の材質が変わってきます。
■鉄・鉄鋳物・鉄ホーローの鍋
…鉄・ステンレス対応IH ◯
…オールメタル対応IH ◯
■ステンレス鍋(一層鍋)※鍋底に磁石がつくもの
…鉄・ステンレス対応IH ◯
…オールメタル対応IH ◯
■ステンレス鍋(一層鍋)※鍋底に磁石がつかないもの
…鉄・ステンレス対応IH △
…オールメタル対応IH ◯
■多層鍋※鍋底に磁石がつくもの
…鉄・ステンレス対応IH △
…オールメタル対応IH ◯
■多層鍋※鍋底に磁石がつかないもの
…鉄・ステンレス対応IH ✕
…オールメタル対応IH ◯
■多層鍋※鍋底に磁石がつかないもの
…鉄・ステンレス対応IH ✕
…オールメタル対応IH ◯
■銅鍋・アルミ鍋(非磁性金属鍋)
…鉄・ステンレス対応IH ✕
…オールメタル対応IH ◯
■耐熱ガラス・土鍋・陶磁器(セラミックス)
…鉄・ステンレス対応IH ✕
…オールメタル対応IH ✕
基本的には鍋の底が平らでトッププレートに密着していることが必須です。
■IHクッキングヒーターで使える鉄・ステンレス鍋
…平らでトッププレートに密着するもの ◯
…3mm以上の反りがあるもの ✕
…脚があるもの ✕
…底の丸いもの ✕
■オールメタル対応IHクッキングヒーターのみで使える銅・アルミ鍋
…平らでトッププレートに密着するもの ◯
※アルミは調理物と合わせてある程度の重さが必要
…3mm以上の反りがあるもの ✕
…脚があるもの ✕
…底の丸いもの ✕
・安全性が高い
火を使わないため、火災のリスクが少なくなります。
コンロ周辺のものや髪、服への燃え移りの他、立ち消えやガス漏れの心配もありません。
ただし、揚げ物などで高温になった油が発火する可能性があるため、「IHだから」と過信せず、油を使った調理中はその場を離れないことが肝心です。
・お手入れが楽
IHクッキングヒーターは五徳などの付属品がなく、トッププレートがフラットなので、使用後に付近でさっと拭くだけでキレイになります。
また、火を使わず周囲の空気を温めないため、対流が起こりづらく、結果的に換気扇やコンロまわりの壁も汚れにくいというメリットも。
・室内の温度が上がらない
IHクッキングヒーターは接している鍋を加熱するので、周囲が暑くならず、夏場の調理も快適にできます。
・火力調節が簡単
火だと消えてしまうようなトロ火なども、ボタン操作で簡単に調節できます。
・調理器具に制限がある
オールメタル対応のIHクッキングヒーターであっても、材質が耐熱ガラス・土鍋・陶磁器のものや、底の丸い鍋などは使えません。
・できない調理方法がある
炙り調理やフランベなど、火を直接使う調理はできません。
・鍋振りができない
IHクッキングヒーターはトッププレートと鍋やフライパンの底部分がしっかり接地していないといけないため、鍋やフライパンをあおって食材を炒める鍋ふりができません。
ただし、近年は光センサーを搭載し、鍋ふりが可能な機種も出てきています。
・どんな調理器具も使える
鍋、フライパンはどんなものでもOK。
軽くて安価なものから、自分のこだわりの一品までなんでも使えます。
・多彩な調理法が可能
炙りやフランベなど、直火が必要な調理が可能。
火力も強く、鍋をふりながら強火で一気に仕上げたい中華の炒め物などは、ガスコンロが便利です。
・掃除が手間
IHに比べて五徳などの付属品が多く、掃除する際は分解が必要など、手間がかかります。
・夏場の調理が暑い
火を使う分、周囲の空気を暖めるため、夏場の室温上昇の原因になります。
・安全に気を配る必要がある
火傷や火事など、火を原因とした事故の元になるため、使用には対策と注意が必要です。
IHクッキングヒーターはトッププレートがフラットなため、基本的には使用後に拭くだけでキレイになります。
ただし、鍋を直接トッププレートの上に置くので、鍋の底の焦げやこびりつきなどの汚れが、IHクッキングヒーターに付着してしまうことも。
調理器具の汚れもこまめにキレイにしましょう。
吹きこぼれなどもできるだけ早く掃除することで、簡単に拭き取ることができます。
万が一、焦げ付きなど頑固な汚れがついてしまった場合は、クレンザーなどを使えば綺麗になります。
クリームタイプのクレンザーを汚れにつけ、丸めたラップやアルミホイルで汚れを擦り取ります。
最後にキレイな濡れ布巾で拭き取ればピカピカに戻ります。
IHキッチンの寿命・耐用年数は10年前後
IHクッキングヒーターの寿命はガスコンロよりも長く10年から15年前後です。
油汚れや焦げなどが付きにくいため、使用年数はガスコンロよりも、2~5年程度長いことが多いです。
使用期間が10年以上になると、メーカーの部品保存期間が終了するため、故障しても修理ができず交換が必要になります。
修理や交換の原因として多いのがトッププレートの割れや傷。
丈夫なガラスでできてるトッププレートも、1箇所に強い衝撃を受けると割れてしまうため、鍋などを落とさないよう注意しましょう。
その他、お湯が湧きにくい、揚げ物機能が使えない、温度調節ができないなど、機能面での故障や使用時の異音が生じるなどの不具合が起こった場合は、一度点検してもらいましょう。
ある程度使用年数が経過している製品の場合、1箇所修理してもまた他の箇所が不具合を起こすことも。
その度に修理するよりも、全体的に交換した方が結果的に安上がりになる場合もあります。
修理か交換かは、使用年数を加味して検討しましょう。
コンロの交換時期を迎えたら、システムキッチンの他の部品、あるいは他の水まわり設備も不具合がないか、一度点検してみましょう。
不具合が起きるたびに修理するよりも、まとめてリフォームした方が効率的で、工事期間も短く済むため安くなります。
一度プロの相談してみるとよいでしょう。
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