ユニットバスにリフォームするならまず知っておきたいのが1216、1616等と言われるサイズのこと。自分の家に入るサイズを知っておきましょう。
●ユニットバスのサイズ
ユニットバスとは、あらかじめ工場で浴槽や天井、壁、床などのパーツを造っておき、現場で組み立てて設置するバスルームのことです。パーツやオプションを自由に選べるのでシステムバスと呼ぶこともあります。タイルを一枚ずつ貼っていく在来工法と比べ、工事が短縮化できるという利点があります。
ユニットバスに変える場合は、まずご自宅の浴室のサイズを測り、どのタイプが合うかを確認してみましょう。カタログやショールームでは、システムバスのサイズは0.75坪、1坪、1.25坪というふうに床面積で表示されています。たとえば1坪の広さ(内寸)は、約1600ミリ×1600mmになります。メーカーによって少しサイズが違うかもしれませんが、各タイプの広さは概ね次の通りです。
ユニットバスのサイズ一覧
サイズ | 坪 | 浴室内寸(短辺×長辺) |
1216サイズ | 0.75坪 | 1200mm×1600mm |
1217サイズ | 0.75坪 | 1200mm×1700mm |
1317サイズ | 0.75坪 | 1300mm×1700mm |
1616サイズ | 1.0坪 | 1600mm×1600mm |
1717サイズ | 1.0坪 | 1700mm×1700mm |
1618サイズ | 1.25坪 | 1600mm×1800mm |
1620サイズ | 1.25坪 | 1600mm×2000mm |
1621サイズ | 1.25坪 | 1600mm×2100mm |
1624サイズ | 1.5坪 | 1600mm×2400mm |
1818サイズ | 1.5坪 | 1800mm×1800mm |
1坪タイプと1.25坪タイプの違いは洗い場の広さです。家族で一緒に入ったり、介護が必要なお年寄りがいれば、洗い場が広い方が使いやすいでしょう。また、最近では、配管スペースを工夫するなどで1坪サイズよりも10cmほど大きくした商品も出てきています。
天井や窓の形状によっても広さの感じ方に違いがあるので、ショールームで実際に確認しておきましょう。
●壁を壊さずに設置できるユニットバス
在来浴室からシステムバスにリフォームする場合は、床や壁の解体、給排水の接続、電気配線、システムバス本体の組立てといった工事の流れになります。「工事では壁を壊さなければいけないの?」という質問を受けますが、ユニットバスは現場で組み立てるので大抵は壁を壊さなくても大丈夫です。狭い通路でも間口が650mm、曲がり角が750mmあれば、玄関から搬入できます。ただ、在来浴室の場合、床下に水が浸入し土台や柱が腐食しているケースも多いので、追加費用をみておいた方がよいでしょう。
システムバスからシステムバスにリフォームする場合は、浴室の大きさに変更がなければ、タイルや壁の解体などの必要がないため、在来浴室からのリフォームに比べて工事費が安く抑えられます。
●ユニットバスで、できないこと
ユニットバスは規格品なので、浴室の形や窓の位置、天井の高さや形にまでこだわりたいという方にはあまり向いていません。
ユニットバスは規格品なので、住まいによっては設置できなかったり、逆に費用がかさむケースがあります。たとえば、浴室の形が変形していたり、天井が高いお宅の場合、ユニットバスを設置する時に間取り変更など大掛かりな工事が必要です。
また、浴槽の形や窓の位置、天井の高さなどを、ご自分の思い通りに変えたいと思われている方にはユニットバスは向いていません。たとえば、埋め込み型の浴槽や、和風タイプのヒノキ浴槽、映画に出てくるような猫足のついたバスタブなどを設置したい方は、他の工法で考えた方がいいでしょう。
マンションの場合は、今の場所で浴室をリフォームするのは比較的簡単ですが、浴室を別の場所に移動する場合は大掛かりな工事になってしまいます。また、場合によっては移動できないこともあります。移動できるか、できないかは床下の配管を動かせるかがポイントです。管理組合の規定もあるので、事前に確認しておきましょう。
いずれにしても、浴室の大きさや形状を考えながら、ショールームで確認して決めるようにしてください。