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目次
洗面所を快適に使うには、その空間に適したサイズの洗面台を選ぶことが重要です。そのためには、洗面台の寸法を測る必要がありますが、それには次の3つのポイントを押さえていくとよいでしょう。
まず測るべき箇所は、「洗面台の間口(まぐち)」ですが、これは横幅のことを表します。
もし、現在の洗面台の左右に隙間があれば、現在よりも広い間口の洗面台を置くという選択肢があります。それによって、洗面ボウルが大きくなったり、収納場所が増えたりするメリットがあります。一方で、間口が広く、奥行きも深い洗面台もありますので、それによって洗面室が窮屈になってしまう可能性もありますのでご注意ください。
また、現在の洗面台よりも小さいサイズをお考えの場合は、空いたスペースを収納スペースとして使用できるかを考えてみましょう。この空いたスペースをそのままにしておきますと、掃除が大変になってしまうので収納スペースとして活用されることをおすすめします。
次に寸法を測るべき箇所は、洗面台の「奥行」です。洗面台の奥行きは深い方が作業しやすく、水はねしにくい傾向にありますが、その分、洗面所の空間自体が狭く感じられてしまいます。
そのため、洗面所のスペースが狭く感じる場合には、既存の洗面台よりも小さいものを選ぶと良いしょう。最近のものは、間口が小さくても洗面ボウルが深いタイプもあるので、ショールームで実物を見てから判断するのがおすすめです。
洗面台の床から洗面ボウルまでの高さも重要なポイントになるため、しっかりと寸法を測っておきましょう。低すぎると腰を痛めてしまう可能性があり、高すぎると洗面や歯みがきの際に使いづらくなる可能性があるからです。
床から洗面ボウルまでの高さの目安としては、使う人の身長の2分の1程度が最適とされています。そのため、身長が150㎝であれば750mm、身長が170㎝であれば850mmが、洗面ボウルの高さの目安になるでしょう。
一般的な洗面台の間口のサイズは、600mm、750mm、900mmの3つであり、奥行きの一般的なサイズは400mmから600mmの間となっています。また、床から洗面ボウルまでの一般的な寸法は、750mm、800mm、850mmです。
洗面台の全体の高さは、収納棚つきのタイプに関しては1900mm前後が一般的となっています。収納する位置に手が届くか、清掃しやすいか、といった点を事前に確かめておくと良いでしょう。
ここからは、実際に新しい洗面台を置く上で気をつけておくべきポイントについて、詳しくみていきましょう。
洗面台を今よりもコンパクトにする場合には、空きスペースに注意する必要があります。間口を小さくした分、余分なスペースができてしまい、掃除が大変になる可能性があるからです。
また、洗面スペースは、歯ブラシや洗顔フォームといった物の置き場所に困ってしまうケースも少なくありません。そのため、洗面台を小さいサイズに変えて、空いた隙間を収納スペースとして利用するという方法も有効になるでしょう。
洗面台を設置する壁に窓がある場合は、洗面台で窓をふさがないように注意する必要があります。窓をふさいでしまうと、外からの光が遮断されて室内が暗くなってしまうからです。また、換気も悪くなるので衛生上にも問題が生じてしまいます。
なお、洗面台の接地面にコンセントがある場合には、現状よりも大きな洗面台を置くとコンセントに被ってしまうかもしれません。そのような場合には、コンセントの移設も考えておきましょう。
洗面台を現在使用しているものより大きなサイズに変えると、これまで利用してきた収納スペースがなくなってしまう可能性もあります。洗面台は家族が使用するので、タオルや歯ブラシ、髭剃りや化粧品など、さまざまな小物を収納するスペースが欠かせません。そのため、サイズ替えを行う際には、収納する場所を確保できるかどうかも事前に確認しておきましょう。
ちなみに、洗面台には本体のみのユニット型と、収納部分を組み合わせたキャビネット型が存在します。間口の寸法が1050mm以上ある場合には、キャビネット型を検討してみても良いでしょう。
先ほどもご紹介したように、洗面台は、奥行きが浅い方がスペースを確保できます。ただし、奥行きが浅いと洗面ボウルは小さくなってしまいますので、その両方を把握した上で判断することが大切です。小ぶりでおしゃれな洗面ボウルもありますが、ある程度の奥行きとボウルの深さがなければ水はねしやすくなってしまいます。
また、水を溜めたときに溢れやすくなってしまうのも事実です。ただ、近年の洗面台は洗面ボウルが深くなっているタイプも多いので、実際の使い勝手を考えながら選んでいくと良いでしょう。洗面ボウルのサイズと深さに関しては、以下を参考にしてください。
・丸形ボウル
ボウル内寸サイズ:直径400mm×深さ120mm以上
・角型ボウル
ボウル内寸サイズ:幅45mm×深さ120mm×奥行350mm以上
また、洗面台をデザイン性だけで選んでしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、毎日使うものなので、汚れにくさや清掃のしやすさにも配慮しておきましょう。
お忙しい方の場合、カタログやインターネットのサイトだけで選んでしまいたくなるかもしれません。しかし、洗面台は毎日利用するものですから、面倒がらずにショールームへ足を運び、実物に肌で触れることをおすすめします。
洗面台のリフォームは、ユニット型とキャビネット型に分けられます。
ユニット型は、定型寸法の間口(600mm・750mm・900mm)で、洗面ボウルや収納キャビネットが組み込まれているタイプです。一方のキャビネット型は、ユニット型にキャビネットを込み合わせたもので、洗面ボウルやカウンター台、潜水金具など、色や素材を好みに合わせて組み合わせることができます。
これら以外にも、洗面台に内装リフォームを合わせたパターンなどがありますが、ユニット型やキャビネット型と比べると高額になります。そのため、一番シンプルに洗面台をリフォームしたいのであれば、給排水管や床材、壁材も交換せず、洗面台のみを交換する方が良いでしょう。
この場合、間口が600mmのユニットタイプであれば、材料費が約7万円、工事費が3万円の10万円前後になります。また、間口が750mmのミドルタイプであれば、12〜18万円前後、間口が900mmのハイグレードタイプであれば25万円前後が相場です。
洗面台リフォームは、水回り関係の工事の中でも比較的短い工期で完了します。洗面台のサイズ変更がなく、本体のみの交換だけであれば、半日から1日ほどです。ただ、本体を今より大きなサイズに変えたり、壁や床の張り替えをしたりといった空間のリフォームも含めるのであれば、1日から4日程度の工期が必要になります。
洗面台リフォームには多くのタイプがあり、費用も施工日数もタイプごとにさまざまです。ここでは、実際の施行事例をいくつかご紹介しますので、これから洗面台リフォームをお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
・1:奥行最小の37cmの洗面台に交換してすっきりとした脱衣所にリフォーム
既存の洗面台は奥行きが550mmあり、入口の扉枠がはみ出した状態でした。収納部分が少なく、タオルや洗剤の箱などの置き場に困っていたといいます。そこで、奥行きが最小寸法の洗面台に取り換えることで、洗面所が広く感じられるようになりました。洗面台の横に収納ボックスを取り付けので、洗剤やタオルも収納できるようになっています。この施工費用は28万円、工期は1週間でした。
・2:サイドに収納を作って物が多かった洗面台もきれいに
リフォーム前は収納スペースがなく、洗面フォームなどのボトル類をカウンターに置かなければならない状態であり、雑多で狭い印象がありました。しかし、リフォームによってサイドに収納棚を設置したことで、タオルやボトル類も収納可能になり。カウンター周辺をすっきりさせることができています。この施工費用は28万円、工期は1日でした。
・3:デットスペースを作らないぴったりサイズの洗面台
90cmの間口にぴったりサイズの洗面化粧台を入れ替えました。浴室と合わせて白で統一しました。この施工費用は36万円、工期は5日でした。
・4:既存の鏡はそのままに洗面台の下部だけ交換
既存の洗面台は洗面ボウルとカウンターがセパレート型で、部分的にヒビが入っていました。鏡に損傷はなかったため、鏡は残したまま洗面化粧台を交換。間口の寸法はサイズピッタリのものを選び、カウンターとボウルは一体型で、右側の埋め込み型の収納も新しくしました。この施工費用は20万円、工期は10日でした。
・5:収納力を重視して洗面台の横にサイドキャビネットを設置
リフォーム前の洗面台は間口いっぱいで、収納スペースも限られていました。鏡は全面鏡のため収納スペースもありませんでしたが、リフォームによってタオルや小物などをサイドキャビネットに納めることができるようになりました。間口は750mmの幅があり、ドレッサー機能も備えています。この施工費用は20万円、工期は1カ月でした。
今回は、洗面台のサイズを測る上でのポイント、リフォームの費用と施工日数の相場、実際の施工事例などをご紹介しました。洗面台をリフォームする際には、リフォーム後の生活をイメージすることが大切です。洗面台を交換することで洗面室は広く感じられるのか、収納スペースは十分に確保されるのか。それらを想定しながら洗面台の寸法を判断していく必要があります。
とはいえ、自分だけでは気付かないポイントもあるかもしれません。そのため、リフォーム会社に洗面台を下見してもらい、プロならではの提案をしてもらうのも有効な手段となるでしょう。
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