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外壁塗装の時期の目安をご紹介します。一般的に、春と秋が良いといわれがちですが、費用面を比較すると、夏や冬のほうが当然安くなります。今回は、外壁塗装に適切な時期の目安をさまざまな面から紹介します。
目次
「外壁塗装っていったいどのタイミングで行えばいいの?」という疑問にお答えするべく、ここでは外壁の耐年数と塗装メンテナンスを行うべき時期の目安をご紹介します。
外壁塗装は、大切なマイホームを守るために欠かせない工事です。
外壁の耐年数と塗装を行うタイミングをしっかりと頭に入れておきましょう。
まずは、外壁・塗装の寿命と、塗装を行うタイミングについて見ていきましょう。
外壁には寿命、つまり耐用年数というものが存在します。
外壁を雨風や紫外線などから守るために外壁塗装を行い、定期的にメンテナンスをすることが重要です。
メンテナンスを怠れば、壁の劣化が進み、雨漏りなどの原因となってしまいます。
そして、その塗装にもまた寿命があります。
外壁材や塗装材によって寿命は異なるため、マイホームの外壁材、塗装材とその寿命をしっかりと把握しておきましょう。
外壁材 | 特徴 | 寿命 | メンテナンス時期 |
モルタル壁 |
セメント、砂、水を混ぜ合わせてつくられた外壁。 モルタル壁自体の防水性は低いため、メンテナンスが重要。 |
30年 | 8~10年 |
タイル |
土や石を高温で焼き固めたもの。 初期費用は高いが、耐久性に優れていてメンテナンスの費用は安く済みます。 20年メンテナンスをしなくても大丈夫と言われるほどメンテナンスは簡単。 |
40年 | タイルのひび割れや破損、下地のコンクリートやモルタルが表面に現れたとき |
木質系サイディングボード |
木製のパネル外壁で、断熱性に優れていて環境に優しいのが特徴だが、メンテナンスを丁寧に行うことが重要。 |
40年 | 8~12年 |
金属系サイディングボード |
金属製のパネル外壁で、軽量。 耐熱性、防水性、耐久性に優れていて、地震にも強いのが特徴。 |
40年 | 10~15年 |
窯業系サイディングボード |
セメントなどの非金属原料を窯で高熱処理してつくられたパネル外壁。 耐震性、耐火性、防音性に優れ、デザインの種類が豊富。 |
40年 | 7~8年 |
樹脂系サイディングボード |
主に塩化ビニル樹脂でつくられた外壁。 耐久性に優れていて、シーリング材を使用していないのでメンテナンスをしなくてよいことも。 |
40年 | 10~20年 |
ALCパネル |
珪石やセメント、生石灰、発泡剤などでつくられたコンクリート外壁。 軽量で耐久性、耐熱性に優れている。 |
60年 | 10~15年 |
コンクリート壁 |
コンクリート製の外壁。 耐震性、耐火性、耐震性、耐熱性、防音性に優れ、寿命が長いのが特徴。 |
60~100年 | 10~15年 |
塗料材 |
特徴 | 寿命 |
フッ素系塗料 |
高コストだが、耐久性に優れていて寿命も長いのが特徴。 光沢感があり、汚れも付着しにくい。 |
15~20年 |
無機系塗料 |
非常に耐久性に優れていて、劣化しにくい。 |
15~20年 |
遮熱系塗料 |
耐久性に優れていて、熱を反射するため室内の温度を保つことができる。 環境にやさしく、自治体から補助が受けられる場合も。 |
15~20年 |
ピュアアクリル塗料 |
高コストだが、耐久性に優れていて寿命も長いのが特徴。 光沢感があり、汚れも付着しにくい。 |
12~15年 |
光触媒塗料 |
耐久性がある塗料材。 塗装工事の際に費用が高いが、雨や太陽光などによって綺麗になるのでメンテナンス性に優れている。 |
10~15年 |
ラジカル塗料 |
耐久性があり、低コスト。 ここ10年で発売されるようになった新しい塗料。 |
8~15年 |
シリコン系塗料 |
耐久性があり、汚れが付着しにくく色落ちもしにくい。 低コストで最も多く使用されている塗装材。 |
8~15年 |
ウレタン系塗料 |
ある程度の耐久性があり、非常に低コスト。 汚れが付着しにくく、色落ちもしにくい。 |
6~10年 |
一般的に、どの外壁も10年に一度メンテナンスを行えば良いですが、表からも分かるように、外壁材や塗装材によっては10年目以前にメンテナンスをする必要があるものもあるので注意が必要です。
塗装工事を行うタイミングの目安は築10年と先ほど説明しましたが、築10年以上たっていて塗装を行っていなかった場合にはどのようなことが起こるのでしょうか。
築10年というと、塗装だけでなく外壁自体の劣化が進んでいる場合もあります。
このため、早くメンテナンスをしていれば、塗装工事費だけで済むはずだったかもしれないメンテナンス費が、1からサイディングを張り替えたり、左官工事のやり直しをしたりすることによって膨大になることがあります。
外壁は、見た目が綺麗であっても、紫外線や雨、風、ホコリ、熱など、自然から様々なダメージを受けています。
見た目が綺麗=劣化していないということではないので、「10年目にはメンテナンスが必要」という考え方でいると安心です。
目に見える劣化がある場合は、速やかにメンテナンスを行うことをお勧めします。
しかし、劣化にも順序があるため、その症状と順序、メンテナンスをするタイミングを理解しておきましょう。
新築時、メンテナンス後はツヤのある表面ですが、年がたつにつれツヤがなくなっていきます。
ツヤがなくなるのは、経年的な劣化の現れですので、メンテナンスが必要です。
色落ちは、築1~2年目に起きる症状です。
様々なダメージを受け変色し、くすんだ色合いになっていきます。
ある程度の色落ちは仕方のないものですが、あまりに色あせてしまっている場合などは、塗装が必要です。
触ると白い粉が手につくのは、築5~6年目に起きる症状です。
チョーキング現象ともいいます。
これは、防水性がなくなってきている合図です。
外壁自体が痛み始める時期なので、この時点でメンテナンスをするのが最適と言えます。
外壁に、コケや藻が生えるのは、築6~7年目に起きる症状です。
防水性がなくなると、外壁が水分を吸収するようになってしまうので、コケや藻が生えてきてしまいます。
ひび割れは、築8~9年目に起きる症状です。
壁にひびが入り、割れてしまいます。
一度ひび割れが起こってしまうと、簡単に補修することができません遅くとも、ひび割れが起きる前にメンテナンスを行う必要があります。
塗装が膨れたり、剥がれたりしてしまうのは、築10年目に起きる症状です。
塗装材が外壁を守る機能を果たしていない状態です。
この時点でメンテナンスを始めると、塗装以外のリフォームも必要になる場合が多く、メンテナンス費が膨大になってしまいます。
外壁の表面を触ってみて、「白い粉が手につくようになったらメンテナンスを始めるのが最適」という認識でいると安心です。
塗装工事をしようと決意したところで、「いったいどの季節にすればいいの?」と疑問に思う方も多いはずです。
一般的には3~5月の春、9~11月の秋が外壁塗装に最適な季節と言われています。
それぞれの季節に外壁塗装工事を行うメリット・デメリットをご紹介します。
基本的に、「気温が5度以上」「湿度が85%以下」であれば、外壁塗装工事を行ってよいとされています。
気温・湿度が安定しているため、天候に左右されず工事を進めることができます。
春雨前線により雨が降ることがあり、花粉症によって作業員の作業に衣装が出る場合があります。
気温が高いため塗料が乾燥しやすい季節です。
また、8月は工事の需要が少ないため、人気店に依頼がしやすいのもメリットです。
台風やゲリラ豪雨によって工事が中断・延期されることがあります。
7月は駆け込み需要が多く店が繁忙期になるため、人気店に依頼できなかったり、費用が高くなったりする可能性があります。
気温・湿度が安定しているため、天候に左右されず工事を進めることができます。
9月は秋雨前線・台風によって工事が中断・延期になる可能性があります。
積雪量の多い地域を除いて湿度が低いため、塗料が乾燥しやすいです。
また、雨が少ないので工事が中断されることが少ないです。
1~2月は工事の需要が少なく人気店に依頼しやすいのもメリットです。
12月は駆け込み需要があり店が繁忙期になるため、人気店に依頼できなかったり、費用が高くなったりする可能性があります。
また、降雪量の多い地域では、雪の影響で工事が中断・延期になる場合があります。
梅雨の時期は、気温が上がってきて塗料が乾燥しやすいというメリットがありますが、やはり雨が多く塗装をしにくい気候といえます。
工事が中断することも多いので、梅雨は工事を避けるのがベターです。
やはり、気候の安定する春と秋がベストシーズンと言えます。
ただ、「気温5度以上」「湿度85%以下」という条件さえクリアしていれば、いつでも塗装工事を行うことはできます。
雨季に気を付けながら、メンテナンスが必要になったとき、工事需要が少ないとき、それぞれのご家庭のタイミングに合わせて行うのがよいでしょう。
最後に、時期による外壁塗装の費用の変化について紹介します。
需要と供給の関係から、塗装工事を行うのにベストな季節である春と秋は費用が高くなる傾向があります。
また、駆け込み需要のある7月や12月にも費用が高くなり、それ以外は安くなると考えられます。
台風やゲリラ豪雨の多い夏や、冬に積雪量の多い地域では、施工期間が延びることによって費用が高くなる傾向があります。
繁忙期と同じくらいの費用がかかってしまうこともあります。
ここまで、外壁と塗装の寿命やメンテナンスを行うタイミングについてご紹介しました。
大切なマイホームを守るためには、メンテナンスをしっかりと行うことが欠かせません。
しかし残念ながら、メンテナンスを行っているリフォーム会社の中には悪徳業者も多く存在し、悪徳業者を素人が見分けるのは非常に難しいと言われています。
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