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塗装工事とは?手順や工程の流れは?費用の内訳に含まれるものは?

  • 最終更新日:2023-12-07

塗装工事とは?手順や工程の流れは?費用の内訳に含まれるものは?

「塗装工事」とは、建物などの工作物に塗料や塗材などを塗ったり、吹き付けたりする工事のことをいいます。建築後、年数を経て施される塗装工事は、ビルやマンションだけでなく、一般の住宅でも必須と言っていい工事なのです。

この記事では、塗装工事の概要や工事の流れ、一般的な費用に含まれているものなどをご紹介します。

塗装工事とは?

手作業による塗装の様子

(写真/PIXTA)

塗装工事とは「工作物に塗料や塗材などを塗る工事」

塗装工事とは、工作物に塗料や塗材などを塗ったり、吹き付けたりする工事のこと。この「工作物」にはさまざまなものが含まれますが、私たちにとって身近かつ代表的な例は、住宅やビルなどの外壁塗装工事と言っていいでしょう。

塗装工事はなぜ必要なのか?

外壁の状態を確認する業者と家主

(写真/PIXTA)

紫外線などから建物を守る役割もある

塗装工事をなぜ行うか、その理由についてまず思い浮かぶのは「外観の美しさを保つ」ではないでしょうか。年を経て劣化した外壁は美観に欠け、家の魅力も目減りする印象です。

一方、塗装工事を行う理由は美観だけではありません。塗料には、着色やつや出しといった見た目をよくする役目に加えて、紫外線などの外的要因から建物を守る役目もあるのです。

例えば、塗装が施されていないように見える無垢(むく)材の板張り外壁にも、防水・防腐のための保護塗料が塗られているのが一般的です。もちろん、保護塗料の塗り直しも発生します。

塗装工事の「耐用年数」とは?

塗装と経過年数の関係性イメージ

(写真/PIXTA)

耐用年数とは「塗装をしてから次の塗り替えが必要になるまでの年数」

塗装工事は建築時に一度行えばいいというものではなく、定期的にいわゆる「塗り直し」の塗装工事を行う必要があります。

外壁塗装ではよく「耐用年数」という言葉が使われますが、これは塗料メーカーが公表している「期待耐用年数」のことを指しています。厳密に言えば「正しい使い方をすることで塗料の効果が持続すると期待できる年数」ですが、そこから転じて「塗装をしてから次の塗り替えが必要になるまでの年数」の意味合いでもよく使われています。

塗料は種類によりグレードや耐用年数が異なる

塗料にはシリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料、ラジカル塗料などの種類があり、それぞれグレードや一般的な耐用年数が異なります。

一般的な戸建住宅によく用いられる塗料の中ではシリコン塗料の耐用年数が10年前後で最も短く、無機塗料の耐用年数が15~20年で比較的長いとされています。

戸建住宅の目安は「築10年で2回目の塗装」

先の通り、塗装の耐用年数は塗料によっても異なりますが、立地環境などその他の要素によっても変わってきます。そのため、一般的な戸建住宅については「築10年で2回目の塗装」を推奨されるケースが多いようです。

塗装工事の手順・工程や費用の内訳には何が含まれる?

塗装工事の費用イメージ

(写真/PIXTA)

塗装工事の大まかな手順・工程

塗装工事の大まかな手順・工程は次のようになっています。

足場設置

労働安全衛生法で、高さ2メートル以上の場所で作業を行う場合には、足場を組むなどして作業床を設けなければならないと定められています。平屋の外壁であっても必要だと考えていいでしょう。

高圧洗浄

壁の汚れやカビを落とし、劣化した塗膜をはがします。

下地補修

高圧洗浄で落ちなかった汚れをそぎ落とす「ケレン作業」、塗料が定着しやすいようやすりなどで細かい傷をつける「目荒らし」、モルタルやコンクリートの壁にできたひびをシール材で埋める「ひび割れ補修」などで、壁の状態を整えます。

下塗り、上塗り

それぞれ専用の塗料を用いて、一般的には2回(下塗り、上塗り)程度の塗装を行います。

外壁塗装費用の主な内訳

外壁塗装の費用の主な内訳には「塗料代」、「工事単価(人件費)」、「足場代」、「利益」があります。このうち、工事単価は手作業・機器作業・装置作業といった作業方法によっても変わってきます。

適正な費用を見極める方法としては、数社から同じ内容の塗装工事で見積もりを取る「相見積もり」がおすすめです。ただし、「他社よりも妙に安い」ケースは、人件費をケチっていたり、塗料を水増ししたりといった手抜き工事のおそれも。なぜ安くできるのか、理由もきちんと確認しておきましょう。

建物の印象も見違える!塗装工事リフォーム事例

塗装で実現したおしゃれなツートンの外壁

(写真/PIXTA)

【13万円】和風邸宅の風合いを活かした塗装工事

「塗装工事はなぜ必要なのか?」でも紹介した、板張り外壁に木材保護用の塗装を施した事例です。塗装工事によって、和風の住宅らしい板張りの風合いを活かしつつ、防腐・防カビ・防虫効果を加えています。

【建物のタイプ】戸建住宅
【リフォーム費用】13万円
【築年数】26~30年
【工期】3日

経年劣化の見られる板張り外壁

Before:経年劣化により、傷んで色もまだらになってしまった板張り外壁。

木目などの美しい部分を残した塗装後の外壁

After:木材の風合いを活かした保護塗装で、色合いのそろった美しい姿に。

事例の詳細:木部再塗装で蘇る純和風邸宅の趣

【25万円】外壁の一部を石材調に塗装

外壁はもともとツートンの塗装になっていましたが、塗装工事にあたりその一部を吹き付け塗装で石材調に。どことなく洋館風の外観に重厚さが加わり、風合いも増しました。

【建物のタイプ】戸建住宅
【リフォーム費用】25万円
【築年数】11~15年
【工期】2週間

もともとツートンで塗装されていた外壁

Before:塗装工事前は白壁部分の汚れが目立つ。

一部を吹き付け塗装で石材調に仕上げた外壁

After:石材調の仕上げが洋館風の窓にマッチ。

事例の詳細:石材調の吹き付け塗装で重厚感のある外壁塗装

【47万円】外観のイメージはそのまま耐久性をアップ

「新築当初からの外観イメージを変えずに壁をきれいに、長持ちさせたい」というご要望に応え、元の配色に近く、なおかつUVカット性能がある塗料で仕上げた事例です。塗装工事はイメージチェンジの好機でもありますが、愛着のある外観イメージを守るためのものでもあるのがよくわかります。

【建物のタイプ】戸建住宅
【リフォーム費用】47万円
【築年数】16~20年
【工期】10日

細かな汚れが気になる外壁

Before:細かいひび割れや剝離、汚れが気になる状態だった工事前。

元のイメージにごく近い形で仕上げられた外壁

After:新築と見間違うような仕上がりに。

事例の詳細:イメージ変えずUVカット外壁塗装!外観はそのままで耐久性UP

塗装工事で自宅の魅力をアップしよう!

美しい外壁の家と家族

(写真/PIXTA)

新築した時のワクワクと比べて、2回目以降の塗装工事は「家を維持するために負担しなければならないもの」のように考えられてしまうことも。しかし実は、新築時よりも機能性に優れた塗料が登場していたり、外観イメージを変えることで新鮮な気分になれたりして、とても楽しいイベントになり得るものなのです。せっかくの塗装工事ですから、自宅の魅力をアップするために、情報収集やプロへの相談にも積極的に取り組んでみましょう。

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