北欧風インテリアを取り入れたシンプルモダンなマンションリノベーション

1.北欧風とはどんなデザイン？

北欧風とは、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーにアイスランドやバルト三国を加えた北欧地域にみられる、特徴的な内装やインテリアを取り込んだルームデザインのことをいいます。

ホワイトベースのナチュラル＆シンプルな壁紙や天井とウッドベースの家具が基本で、柔らかく照らす照明機器が特徴的です。

ところで、北欧風のデザインは、なぜ光の使い方や明るい色使いが中心になっているか知っていますか。緯度が高い北欧の冬は長く、太陽が昇らない極夜と呼ばれる時期が2ヶ月ほど続きます。雪に閉ざされた暗い冬を長く過ごすため、北欧のインテリアは光の使い方と明るさにこだわりを持つようになりました。

北欧風のデザインには、そんな北欧ならではの暮らしの中から生まれた、「家の中で家族がみんなで居心地良く過ごせるように」というコンセプトがあるのです。北欧風の部屋を作る時は、インテリアのスタイルだけでなく、家族を思う気持ちを意識したいですね。

2.北欧風にリノベーションするための3つのポイント

北欧らしさを強く演出するには、明るいトーンを中心に木目のあるナチュラル系のインテリアを選び、無機質な中に有機的な曲線や色を取り込むことを意識すると、部屋全体がすっきりとまとまりますよ。

それらを踏まえた上で、具体的な北欧風リノベーションのポイントを見ていきましょう。

2-1.ダイニングを中心に開けた間取りを

北欧の住宅の特徴は、長い冬を家族と過ごすためのものであることは、前項で説明した通りです。特に北欧ではダイニングが家と家族の中心になるため、ダイニングを間取りの中心に考えます。

北欧風リノベーションの間取りにするには、ダイニングを中心にして、家全体がゆるやかに繋がる事を意識してみてください。

収納は少なくし、ドアや壁に遮られる空間を少なめに、キッチンから家の全体を見通せるようにするとより北欧風の間取りになりますよ。

2-2.照明にペンダントライトとフロアライトを取り込む

北欧風の照明の特徴はなんといっても、光と影が柔らかに織りなすコントラストです。北欧風の光を演出するには、リズム感のある光の置き方を意識してみてください。

日本人の感覚では、部屋全体をシーリングライトで照らすことに違和感がなく、それが当り前になっていますよね。でも北欧風の場合、すべてを照らす必要はないんです。

暗い冬を長く過ごす北欧の光の使い方は、さまざまな小さい灯りを複数取り入れ、部屋の中に明暗のムラをあえて作り出し、明るい場所と暗い場所を意識的にしつらえることで空間的な広がりをもたせています。

「明かりは必要なところに、必要な明るさのものを、必要な分だけ」を意識して配置するとおしゃれな照明配置ができますよ。

シーリングのダクトレールを使い、ペンダントライトを吊るしたり、フロアライトなどの間接照明を適度に配置したりすると、より北欧風の光の使い方に近づきます。

2-3.壁紙、床材はシンプルに、ワンポイントにはっきりとした色味を

北欧風に仕上げるには、柄のある壁紙は避けたほうが良いでしょう。北欧の住宅の壁は基本的に柄がなく明るいモノトーンなので、無地の壁紙のほうがより北欧らしく見えますよ。あえて寒暖のどちらにも寄せないために、グレーや白を選ぶのもおすすめです。

フローリングの床材はモルタル、タイルのほか、パイン材などの選択肢があります。部屋の用途やデザインの好みに合わせて、いろいろな床材を試してみましょう。

柱やドアなどにはシャービックな色（トーンの落ち着いた色）を入れることで、明るい色の壁紙や床材を多用しても、全体がぼんやりとしません。

また、北欧風のデザインとアイアンの素材は相性がいいので、アイアン製の家具などを取り入れるのもおすすめですよ。

3.北欧風のリノベーションをするならインテリア選びも大切

太陽が昇らない時期でも明るく過ごせるような内装が、北欧風の特徴です。建具や家具はウッドベースで揃え、ナチュラルな色を選ぶと北欧らしさが強まりますよ。

北欧では家族が集まるダイニングを大切にしているので、特にダイニングのインテリアには、家全体のテーマになる家具の配置がおすすめです。

また、空間にメリハリを付けるため、大きめで色がはっきりした北欧ファブリックをセレクトしてみてください。

グリーンをインテリアに加えることも、より北欧感をアップさせます。シンプルで直線的な室内に、植物の緑や曲線がとても映えること間違いなしですよ。

4.北欧風リノベーションの費用は？

北欧風リノベーションにかかる費用は、簡単なリノベーションなら300～500万円程度、大幅なリノベーションの場合は1,000万円前後と、通常のリノベーション費用と大きな違いはありません。もちろん本場の素材にこだわって輸入建材を使うと、その分コストが高くなりますが、それはどのリノベーションでも同じです。

とはいえ、 北欧風リノベーションならではの注意したいポイントもあります。それは、大がかりな間取り変更をともなうことが多いという点です。

日本の標準的な間取りに対し、北欧の間取りは玄関を開けるとすぐにダイニングがあり、家全体が開放的で、隔たりがない構造をしています。そのため、北欧風にするには部屋の間取り全体を大きく変えなければならない場合も多く、壁の一部を撤去するだけではなく、スケルトンリフォームが必要になることもあるのです。

スケルトンリフォームの場合、水まわりの位置を変更すると、解体費用のほかに、水道やガス、排水管の位置を変えるための費用も増えてしまいます。

5.明るくておしゃれ！北欧風リノベーション事例10選を紹介

それでは実際に、北欧風リノベーションをした事例を見ていきましょう。すてきなリノベーションばかりなので、イメージが膨らむこと間違いなしですよ。

5-1.【300万円】カラフルな北欧風インテリア

標準的なマンションを、内装に青と白を取り込んだノルディックスタイルにリノベーション。アクセントクロスがチャーミングな北欧風に生まれ変わりました。

Before：大きなクローゼットがある標準的な洋間でした。

After：クローゼットはオープンに、マリメッコのアクセントクロスで遊び心のある差し色を入れながら、北欧風に変身しました。可愛らしい空間になっていますね。

事例の詳細：カラフルな北欧風インテリア

5-2.【400万円】クールでカッコイイ北欧スタイルに

築38年のマンションをリノベーションし、和室を広々としたリビングにした事例です。

Before：もともとはベランダに面した和室でした。

After：和室をスケルトンにして広いリビングに。照明はダクトレールからペンダントライトを垂らしており、北欧感が漂っていますね。

事例の詳細：北欧風マンションリノベーション

5-3.【480万円】アンティークな建具と本物の石材でナチュラルな北欧風リビング

30年前に主流だった間取りを大胆に変更、アクセントに石材を取り込み、ナチュラルなリビングになりました。

Before：築30年以上のマンションは、間仕切りが多い日本風の間取りでした。

After：部屋数を減らしてリビングダイニングを大きくし、キッチンの位置も変更してアイランドに。

キッチンの壁には石材を使用し、よりナチュラルな光と影を楽しめます。

事例の詳細：アンティークな建具と本物の石材でナチュラルな北欧風リビング

5-4.【500万円】甘すぎない北欧カントリースタイル

一人暮らしの女性向けに、ダークカラーのウッドを取り込み、ほんのりビターな北欧風にリノベーションしました。

Before：和室とリビングが分かれている、よくある間取りでした。

After：和室とリビングをつなげて広々としたリビングに。既存の収納に造作デスクを加え、ワーキングブースを追加しました。北欧風にはしたいけど、甘すぎない空間がよいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

事例の詳細：甘すぎない北欧カントリースタイル。

5-5.【530万円】おうちカフェを楽しむ！北欧テイストの居心地のいい場所

白い壁と無垢材のフローリングをベースとした室内に、黒い室内窓、ソファー、照明のコントラストが映えるLDKへリノベーション。北欧風の中にも、黒をアクセントに男前なシャープさを演出した空間となっていますね。

事例の詳細：おうちカフェを楽しむ！北欧テイストの居心地のいい場所

5-6.【744万円】自然素材でぬくもりある住まい

古い間取りのマンションをスケルトンリフォーム。洋室を撤去して、既存のリビングと和室を一体化することで、大きく広がる開放的なリビングダイニングになりました。

また、バルコニーから入る日差しがキッチンまで届き、白い北欧風の内装に穏やかな陰影を作っています。自然光を楽しみながら過ごせそうですね。

事例の詳細：【中古購入】自然素材でぬくもりある住まい

5-7.【650万円】中古リノベ～北欧風ナチュラル～

築30年以上の物件をリノベーション。古い間取りを見直し、北欧風ナチュラルなインテリアを取り込んで、明るい部屋に生まれ変わりました。

Before：ダイニングキッチンと二部屋の和室がふすまで区切られ、奥のダイニングは光が入らず薄暗くなっています。

After：和室をフローリングの洋間に作り変え、洋間の一部は大きく開放できるパーテーションに。奥まで光が届き、広々としたリビングダイニングになりました。家族で集まってゆったりと過ごせそうですね。

事例の詳細：ちゅうこリノベ～北欧風ナチュラル～

5-8.【800万円】色と自然素材がおりなす北欧テイストのマンションフルリノベ

「みんながあつまれるリビングやダイニングにしたい」というテーマで、築24年のマンションをフルリノベーション。

天井と壁を漆喰で白くととのえ、床には細めのオークを使ったフローリングを採用しました。ナチュラルな素材と扉のアクセントカラー、穏やかな間接照明が北欧らしさを引き立てていますね。

事例の詳細：色と自然素材がおりなす北欧テイストのマンションフルリノベ

5-9.【900万円】全体を淡い白色で統一したリノベーション

間取りを大きく変えるスケルトンリノベーションで、複数に区切られて使いにくかったリビングを広げ、明るく白い北欧風の部屋に生まれ変わりました。

Before：リビングは間仕切りでいくつもの部屋に分割され、使いにくい状態でした。

After：壁を取り払い、構造体の柱にはエコカラットを施してアクセントに。白い天井と壁が明るく高い、大きなリビングダイニングになりました。柱が取り外せなくて困っている方は参考にしてみてくださいね。

事例の詳細：北欧風リノベーション

5-10.【1,400万円】こだわりの詰まったフルリノベーション

ハウスメーカーの建売住宅を、北欧風にリノベーション。思い出の柱と階段を残してフルスケルトンからリノベーションし、細部までこだわりの詰まった工事で、間取りも雰囲気も大きく変わりました。

Before：ダイニングとリビングが隔てられ、キッチンが隔離されている状態でした。

After：壁をすべて取り払い、キッチンと一体化することで、リビングとダイニング、キッチンが一つの空間になりました。造作のテレビ台と棚で収納もたっぷり。白い内装が明るく鮮やかですね。

事例の詳細：岡山市東区T様邸　こだわりの詰まったフルリノベーション

6.飽きの来ないシンプルな北欧風のリノベーションで家族の集まる間取りに

北欧風のリノベーションは、シンプルで飽きの来ない、ナチュラルな空間で家族がくつろいで過ごせることが大切です。

シンプルで無駄がないから少しの工夫で雰囲気に変化を加えられ、ファブリック類やインテリアを入れ替えたり、時には照明をいつもと違う配置にしたりすることで、いつまでも楽しむことができます。

リフォーム会社を探すなら、ホームプロに相談してみるのがおすすめです。ホームプロは、80万人以上が利用するリフォーム会社紹介サイトで、今回紹介した他にもさまざまな北欧風リノベーションの事例を掲載しています。

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