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外断熱はシロアリのリスクが高いと言われるのはなぜ？

最終更新日：2015-10-02

寒冷地で生まれた基礎断熱工法と外断熱工法は断熱性能が高く、快適な居住空間を生み出します。ところがこの組み合わせはシロアリに弱いと言われています。その理由を工法の特徴ととともにご紹介します。

・シロアリに弱い？外断熱はどのような施工法？
・基礎断熱はどのような施工方法？
・基礎断熱のデメリット
・シロアリを防ぎながら外張り断熱をするには
・このページのポイント

シロアリに弱い？外断熱はどのような施工法？

断熱工法にはいくつかの種類がありますが、まずおおまかに断熱材を建物の構造体の内側に施工する「内断熱」と、外側に施工する「外断熱」とに分けられます。
外断熱は構造体を包むように断熱材を配置するため、外部の影響から家を保護し建物の寿命を延ばす効果もある施工法です。
それでは「外断熱の家はシロアリに弱い」と言われる理由をご説明していきます。

基礎断熱はどのような施工方法？

外壁の外断熱と同時に採用されることが多いのが基礎断熱です。
基礎断熱とは、建物の基礎の内側または外側に断熱材を用い、床下までを室内の一部とする考え方です。外と繋がる換気口がありません。
昔ながらの住宅は、基礎には断熱材を用いず、床で断熱をします。
もともと北海道などの寒冷地では基礎断熱が一般的で、地面の凍結により建物が持ち上がり基礎が破損するのを防ぐという目的があります。
現在では、省エネルギーの観点や、冬場の室内の寒暖差によるヒートショックがもたらす脳卒中・心筋梗塞など、健康面での問題からも家全体を暖かくするメリットが寒冷地以外でも注目されるようになりました。

基礎断熱のデメリット

シロアリは温度や湿度の変化が苦手な生き物で、安定した環境を好みます。
そのため、一定の温度が保たれる基礎断熱の床下は、シロアリにとっても格好のすみかとなってしまうのです。
また、基礎断熱の施された床下は外部とは切り離されているため、黒アリや蜘蛛などシロアリの天敵が住みにくくなっています。
そして特に基礎が外断熱である「基礎外断熱」は、断熱材が土壌に触れるため直接シロアリが侵入しやすいのです。
シロアリといえば木を食べるというイメージですが、紙やプラスチック、ゴムといった柔らかい物をはじめ、コンクリートや鉛のように一見硬くて頑丈そうなものまであらゆるものを食べてしまいます。

シロアリを防ぎながら外張り断熱をするには

基礎を外断熱にする場合にはシロアリの侵入を防ぐ建材を使用することをおすすめします。
ちなみにヒバやヒノキなどの木材はシロアリに食べられないという俗説がありますが、そんなことはありません。

・防蟻加工断熱材
シロアリを防ぐ薬剤を添加処理した断熱材。
更に繋ぎ目などからの侵入を防ぐために、充填材などにも防蟻加工が施された素材を使用します。

・防蟻メッシュ
侵入経路となることが予想される場所に、シロアリが噛み切ることのできないステンレスメッシュを用いて、物理的にシャットアウトする方法です。

しかしながらどのような断熱工法でも、シロアリ被害が100パーセント起こらないという保証はありません。

被害が小さいほど駆除も容易ですから、定期メンテナンスによるチェックが大切です。
床リフォームなどをお考えならば、シロアリチェックもしてくれる業者をホームプロで探してみてはいかがでしょうか。

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このページのポイント

「外断熱の家はシロアリに弱い」のはなぜ？: シロアリは温度や湿度の変化が苦手な生き物で、安定した環境を好みます。外断熱は、断熱材が土壌に触れるため直接シロアリが侵入しやすく、一方でシロアリの天敵である蜘蛛などが住みにくい環境のため、シロアリの住処となってしまうことが多いのです。
（詳しくはこちら）
シロアリを防ぎながら外張り断熱をするには？: 工事の際に「防蟻加工断熱材」を使用したり、蟻が噛み切れないような「防蟻メッシュ」でシャットアウトする方法がありますが、どの方法も100％シロアリ被害を防げる保証はありません。
（詳しくはこちら）