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うちのリフォーム工事に、左官屋さんが入ってきました。土やセメントを水で練ったものを壁を塗り仕上げていく、そのコテさばきは鮮やかで目を見張るばかりです。休憩時間に、左官屋さんに話しを聞いてみると、昔に比べ壁塗り工事は随分減り、また跡を継ぐ職人が育たず悩んでいる様子でした。そんな左官屋さんを元気づけるためにも、「日本壁復権!」を目指し、今回は日本壁と左官屋さんの歴史について調べ、紹介することにしました。
左官とは、建築物の壁を塗る職人さんのことです。土やセメントなどを水で練ったものを、コテで塗り、漆喰(しっくい)などで表面を美しく仕上げるのが主な仕事です。 では、なぜ「左官」というのでしょうか。いろんな説がありますが、ひとつは皇居に官位のない者は入れないため、改装工事の際、「土師」「壁大工」と呼ばれる壁塗り職人に、とりあえず「左官」の位を与えたのが始まりという説が有力です。他にも、大工が「右官」で後工程の役割として「左官」と呼ばれたという説。また、左は助けるという意味があり、大工棟梁を助ける職人という意味があったという説などがあります。
壁の役割は、雨風や騒音などから住む人を守り、室内の快適性を保ち、美しい外観をつくることです。しかし、今でこそ外壁には断熱材が施され、気密性や遮音性が保たれていますが、昔の家は徒然草にもうたわれているように、「家の造りは夏をむねとすべし」と、通気性を一番に考えていたので、壁は最低限の役割を果たせばよく、それほど重要視されなかったのかもしれませんね。次の章では、その歴史的背景を調べてみました。
竪穴式住居
高床式住居
日本書紀に載っている「室寿(むろほぎ)の歌」は、今でいう新築祝いに招かれた客が、住まいの各部位をひとつずつ順番に、ほめたたえる歌詞になっています。その歌は、柱立てに始まり、棟上げ、屋根の下地づくり、屋根葺きに至る建築過程がくわしく織り込まれています。しかし、壁に関しては一言もふれていません。当時の家は、壁がなかったのでしょうか。
日本書紀の時代、人々の多くは「竪穴式住居」に暮らしていました。地面に浅い穴を掘り、その上に屋根を覆い被せたシンプルな構造で、外壁や間仕切りはありませんでした。 では、いつから壁ができたかというと、弥生時代後半の高床式住居が始まりという説が有力です。高床式住居は、農作物を納める倉庫として作られ、その後、神社や有力者の住まいとして建築されるようになりました。壁は木で出来ていたのです。 しかし、庶民の家はかなり長い間、竪穴式住居でしたが、やがて壁のある小屋のような住まいを造り暮らすようになったと考えられています。しかし、この時代の壁は木の下地に土を塗り固めただけの簡単なもので、左官屋さんのような専門職人は必要なかったと考えられます。
左官屋さんがいつごろから活躍したかというと、飛鳥時代という説が有力です。ちょうどそのころ、土壁に石灰を使って白く上塗りを施す技術が開発され、左官工事も本格的に始まったといわれています。
安土・桃山時代には、茶室に色土が使われるようになり、砂や繊維を混ぜてさまざまな表現ができるようになりました。たとえば、千利休が指導して造らせたといわれる京都・妙喜庵の茶室「待庵」は、壁全体がきれいな土壁が施され、その中に混じっているワラがあたかも松葉を散りばめたような紋様になり、巧みに部屋全体に彩りを与えています。 江戸時代になると、漆喰(しっくい)仕上げが開発され、継ぎ目ない美しい外観の住まいが増え、建物の耐火性も向上しました。前回の「切妻の妻って何?」でも紹介したように、江戸幕府は度重なる大火を防ぐため、瓦屋根とともに漆喰の土蔵壁を奨励しました。また、漆喰彫刻というレリーフ状の装飾も行われるようになり、左官屋さんの技術も大幅に向上したそうです。
以来、左官工事は盛んになり、後にモルタル壁の普及により、和風住宅だけでなく洋風住宅の壁塗りでも左官屋さんが活躍するようになりましたが、サイディングなどのパネル化工法や、内装クロス材の普及により、壁塗り工事も減っていきました。しかし、最近では環境にやさしい壁材として珪藻土などが注目され、また味わいのある美しい壁材として、じゅらく壁なども人気を呼んでいます。左官屋さんの出番が増えるのは、喜ばしいことですね。
以上、日本壁と左官屋さんについて、私なりに調べてみました。(終)
【参考文献】
日本壁のはなし(山田幸一著、鹿島出版会)
和風住宅の知識(小林盛太著、彰国社刊)
土壁・左官の仕事と技術(佐藤嘉一郎・佐藤ひろゆき著、学芸出版社)
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