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目次
窓サッシのリフォームにはどのような種類があるのでしょうか。症状別にリフォーム方法をチェックしていきましょう。
サッシや窓が劣化してきたら、まず思いつくのが窓やサッシの取り替えです。取り替え方法でもガラスも含めて全交換する方法のほか、「カバー工法」「ビート交換」などがあります。
カバー工法は既存の古いサッシの枠に新しいサッシを取り付けるだけなので、作業が早いです。サッシ自体が新しくなるので、見た目や機能性もアップ。古いマンションの窓リフォームとしてよく採用されています。
またビート交換の「ビート」とは、窓にあるゴムパッキンの部分。雨やホコリ、乾燥などで劣化しやすい部分です。ここを取り替えることで、断熱性や防音性などがアップします。
主に機能的な面でのリフォームを検討している場合は、二重サッシへの交換が有効です。二重サッシは二重窓とも言われ、部屋側にもう一枚窓を追加する方法。二重窓はよく「ペアガラス」と混同されがちですが、サッシは一重、ガラスが二枚のベアガラスと、サッシ・窓ガラスともに二重の二重窓・二重サッシとは別ものです。またこの場合も、窓ガラスのゴムパッキン、ビートの交換が有効です。
窓サッシの開閉がスムーズにいかない場合は、窓についている車輪部分、戸車をチェックしてみましょう。戸車にホコリが溜まっていて、スムーズに開閉できないだけという場合もあります。戸車自体が沈んでしまっていたり、破損・変形していたら、調整や交換をしてみましょう。
警視庁の平成29年「侵入口別侵入窃盗認知件数」によると、なんと57%以上の空き巣や窃盗犯の侵入経路が窓からという結果になっています。窓からの侵入を防ぎ、防犯性をアップするなら内側から補助鍵を取り付けましょう。インターネットでさまざまな種類が販売されており、取り付け自体が楽な商品も多数あります。
また、窓侵入の多くは錠付近のガラスを割って鍵を開ける方法。狙われそうなところには、防犯フィルムを貼り窓を割れにくくリフォームしておくのもおすすめです。なお市販の補助鍵や防犯フィルムには安価なものもありますが、防犯性能の高い建物部品目録に掲載・公表された部品のみが使用を認められたマーク、CPマークがあるものを選びましょう。
窓自体のイメージを変えたいとき、また傷やサビのメンテナンスには、窓サッシごと変えてみましょう。アルミのサッシを木製にする、カラーをポイント的にすると印象ががらっと変わります。また塗装も有効。アルミなどのサッシでも専用の塗料があり、塗装が可能です。DIYしてみてもいいでしょう。ただし耐用年数は5〜10年ほどと言われているので、定期的なメンテナンスが必要です。
窓サッシは素材や種類によって価格が倍近く異なりますが、どの素材にもメリットやデメリットがあります。また素材別にそれぞれグレードが細かく分かれており、同じ素材でも価格には差があります。また販売店の手数料などが店舗によって異なりますので、必ず相見積もりを取るようにしましょう。素材それぞれの相場価格についてご紹介します。
アルミサッシは日本の住宅に多く使われており、耐久性が高く加工がしやすいというメリットがあります。ただし金属製であるため熱伝導率は樹脂や木製のサッシと比べて高く、外気の影響を受けやすいというデメリットもあります。また金属であるために、サビなども発生しがちです。ただしグレードが高いアルミサッシは、断熱性を保つ処理がしているものもあります。
価格はグレードごとに数万円~25万円が相場で、グレードが高いものは価格は高めですが、同グレードで比較した場合、アルミサッシは他の素材よりも比較的安価なものが多くあります。
樹脂サッシの「樹脂」は塩化ビニール樹脂とも呼ばれ、フライパンの取っ手など、日用品によく使われる素材です。もともとドイツ発祥のサッシで、断熱・機密性が高く、省エネ効果を期待されて造られたものです。そのため日本では北海道や東北などの寒冷地を中心に普及率は高まっていますが、日本家屋でスタンダードなのはアルミサッシ。一方海外ではこの樹脂サッシが一般住宅のサッシとしてメジャーとなっています。
断熱性・機密性のほか、防音効果も高く、機能面ではアルミより良いものが多くなっている上、価格はグレードにより数万円〜15万円程度。樹脂は加工や着色がしやすいため、デザインなども豊富です。同グレードで比較した場合、樹脂サッシはアルミサッシよりも高価となるデメリットがあります。
何と言っても欧米住宅などにもよく使われている木製サッシのメリットは、デザインのバリエーションの多さやあたたかみを感じられる窓になること。また木製であるため熱伝導率は極めて低く、断熱性も高いというメリットもあります。価格はグレードに応じ、数万円〜12万円前後と、他の化学素材と異なり自然素材を使った木製サッシは、グレードによる価格幅があまりないことも特徴です。また同等グレードと比較した場合、アルミや樹脂のサッシよりも高めの傾向にあります。
デメリットは、メンテナンスフリーのアルミや樹脂製と異なり定期的なメンテナンスが必要であることです。自然素材を活かした美しい塗装も劣化し、奉仕すると美観上の問題だけでなく、腐食の原因になってしまいます。機能的な面や美観を保つためにも、定期的な塗装が必要であるほか、天然素材の木材は水分や日光の影響を受けやすく、反ったり変形したりしやすいというデメリットもあります。
窓サッシのDIYと言うと難しそうな印象を受けるかもしれせんが、「やってみると案外簡単だった」という声も。ここで、手軽にできる窓サッシのDIY事例をご紹介します。
印象をガラッと変えられるカラーリングで、窓サッシをイメージアップしましょう。またサビや傷などのメンテナンスにもなります。塗装手順は素材により多少の違いがあるものの、おおよそ同じ手順となります。また素材別サッシの塗りかえタイミングやおすすめ塗料、ポイントなどをまとめましたので、参考にしてみてください。
【共通塗装手順】
(1)汚れやほこりを落とします。
(2)サビなどをサンドペーパーで落とし、下処理をします
(3)塗装しない部分をマスキングテープなどで養生します
(4)下塗り塗料 ※塗料によっては、下塗りが不要なものもあります
(5)上塗り塗料
(6)養生を外して完成
【アルミサッシ】
塗装タイミング:アルミサッシに白い斑点やサビが見られたら
おすすめ塗料:アルミへの吸着が抜群な「アルミカラースプレー」1,000円前後
【樹脂サッシ】
塗装タイミング:白く粉を吹くチョーキングが見られたら
おすすめ塗料:樹脂専用塗料、また塗料の吸着を良くする「プラスチックプライマー(1,000円前後)」などもあるので利用すると良いでしょう。なお、樹脂サッシの塗り替えは、アルミや木製と比較して難易度は高めです。
【木製サッシ】
塗装タイミング:天然素材であるため、数年に一度定期的な塗装が望ましい
おすすめ塗料:水性フレッシュワイド 1,200円前後
塗装や防水の効果は3~5年程度なので、定期的なメンテナンスを心がけましょう。また木製サッシは三度塗りと十分な下処理が美しく仕上げるコツです。
窓サッシの外側は難しそうでも、内窓であれば気軽にDIYしやすいですね。
おすすめなのは、100円ショップなどのちょっとおしゃれなフォトフレームを繋げてヨーロピアンな内窓を造る方法。
フォトフレームをつなぎ合わせて格子窓風にし、外側を窓の大きさに合わせてホームセンターで断裁した木材を蝶番や釘などで接続します。
好みの色に塗装すればあっという間に内窓の出来上がりです。部屋の雰囲気ががらっと変わるほか、結露防止など機密性をアップしたい場合、目的に合わせたプラスチック板やフィルムなどを貼ると良いでしょう。
窓サッシをリフォームする場合のポイントについて見ていきましょう。
窓と一口にいっても南側なのか北側なのか、また良く使うかそうでないかなど、窓の場所や大きさ、開閉方法、防犯の必要性などを確認しましょう。たとえば子ども部屋であれば防音性がある方が良いですし、また南側で良く日光が入る場所であれば、紫外線対策などが必要になります。
また窓サッシのデザインを重視し過ぎると、実際リフォーム後に部屋や外観の雰囲気と合わないという可能性もありますので、バランスを良く確認しておきましょう。
まずは下窓の長さを測ります。左隅にメジャーの先端をあて、100cmなど一定箇所でマーキングします。マーキングにはマスキングテープなどを使うと良いでしょう。マーキングしたら、今度は反対側から同様にメジャーを当て、センターに向かって測ります。同様に窓の上部も左右からそれぞれ計測します。計測したら、小さい数値を基準として使いましょう。次に窓の左右も同様に、上下から計測します。分けて測ることで、正確な数値を出しやすくなります。
窓サッシをリフォームする場合、気をつけたいのが防水処理です。防水処理で大切なのがコーキングですが、市販のコーキング剤を使ってサッシと外壁のつなぎ目のすき間をしっかり埋めましょう。
窓サッシのリフォームは、家の外観や部屋の雰囲気を変えてくれるだけでなく、断熱や防犯など、機能面でもさまざまなメリットがあります。ポイントさえしっかりつかめば比較的DIYがしやすい部分ですので、こちらの記事を参考にぜひ窓サッシのDIYにチャレンジしてみてくださいね。
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