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単独登記、共有登記、区分登記。よくわかる二世帯住宅3つの登記方法

  • 最終更新日:2015-04-24

単独登記、共有登記、区分登記。よくわかる二世帯住宅3つの登記方法

二世帯住宅にまつわる様々な手続きの中でも、特に難しくハードルが高いのが「登記」について。名義はどちらの世帯で申請すべきかなど、分からないことが多いですよね。でも、名義についての取決めなどを把握しておかないと、親が亡くなった後などに混乱を招いてしまうことも。ここでは、専門的でつい投げたしたくなりがちな「登記」にまつわるアレコレを紹介します。

まずは押さえておきたい「登記の種類」

二世帯住宅の登記には「単独登記」「共有登記」「区分登記」があり、それぞれの家庭の事情や建物の形状によって異なります。では、各々の登記はどんな方法で行われるのでしょうか。
まずは3種類の登記の違いを理解しましょう。

単独登記

二世帯住宅を1戸の住宅とみなし、どちらかの世帯の単独所有として登記する方法です。たとえば、子が資金を一部負担したのにも関わらず親の単独登記にしてしまうと、名義人への贈与とみなされ、贈与税が発生するケースがあります。また、親世帯の名義で登記すると相続税も発生します。

共有登記

二世帯住宅を1戸の住宅として、親子が共有名義で登記する方法です。登記は出資割合に応じて行われます。二世帯住宅リフォームにかかった費用の割合に応じて登記すれば、贈与税は発生しません。また、住宅ローン控除も親子で適用できます。

区分登記

二世帯住宅を2戸の住宅として、それぞれ登記する方法です。この場合、二世帯住宅が「完全分離型」であることに限られています。2棟タイプではなく、内部で行き来ができる間取りの場合は、「鍵がかけられる扉で通路が仕切られていること」などの条件があります。こちらも、親子で住宅ローン控除が利用可能です。なお、完全分離型二世帯住宅であっても「単独登記」や「共有登記」にすることはできます。

それぞれの登記によってかかる費用・メリットは異なります

前述のとおり、「単独登記」の場合は贈与税がかかる可能性があります。そのため、親世帯と子世帯の双方が資金を出した場合は「共有登記」もしくは「区分登記」を選択するのがセオリーです。では、それぞれの登記の費用とメリットを見てみましょう。

共有登記
登記費用の目安 10万円~
メリット 登記費用が1件分で済みます。また、出資者それぞれが住宅ローン控除を利用することができます。
区分登記
登記費用の目安 20万円~
メリット 不動産取得税、固定資産税の軽減措置について、それぞれの住宅ごとに適用を受けることができます。

「区分登記」の場合は登記も2回必要になるため司法書士に依頼する費用も倍になりますが、節税効果の高さは大きなメリット。自宅のケースが区分登記の条件をクリアしているかどうかは、専門家に相談してみるといいでしょう。

親の死後も見据え、登記の方法を考えましょう

また、あまり考えたくないことですが、二世帯住宅の場合は親世帯が亡くなった後のことも見据えておく必要があります。親世帯の「単独登記」の場合は遺産となりますので、相続について兄弟で揉めるケースも実際に起こっています。二世帯住宅は売却がしにくいといわれているだけに、このあたりもふまえて登記の方法を検討しておくべきです。

面と向かって切り出しにくければ、法律家立ち合いのもと話し合いの場を設けることをおすすめします。いずれにせよ、「たかが登記」とないがしろにしてしまうと、後々困ったことになるかもしれないことを覚えておきましょう。

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このページのポイント

二世帯住宅の「登記の種類」とは?
二世帯住宅の登記には「単独登記」「共有登記」「区分登記」があり、それぞれの家庭の事情や建物の形状によって異なります。
(詳しくはこちら
登記にかかる費用はどれくらい?
単独登記の場合は贈与税がかかる可能性があります。共有登記の場合の費用は10万円~、区分登記の場合は20万円~で、それぞれメリットが異なりますので、どの登記方法が良いか事前に確認しましょう。
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