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リノベーションとは一体何?リフォームとの違いやメリット・デメリット

  • 最終更新日:2019-01-07

リノベーションとは一体何?リフォームとの違いやメリット・デメリット

リノベーションを検討している方の中には、リフォームとの違いがよくわからず、混同している方もいることでしょう。せっかくお金をかけるからには、きちんと理解・納得して行いたいですよね。ここでは、リノベーションとは何か、リフォームとの違い、リノベーションのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

リノベーションとは具体的に何をする?

最近、よく耳にする「リノベーション」。具体的にどのようなことをするのか知っていますか?「リフォーム」と同じだと思っている方も多いと思います。「リノベーション」は具体的に何を指すのか解説します。

生活の質を向上させるのを目的とした改装工事

リノベーションは、今ある建物に大規模な工事を行い、新築+αの状態にして住みやすくする・価値を高めることをいいます。語源である英語のrenovationは「革新・刷新・修復」といった意味を持ち、新たな機能を加える・価値を向上させるという意味合いが強くなっています。

ただ、「リフォーム」という言葉のほうが早く浸透したため、実際は「リノベーション」であっても「リフォーム」が使われることもあるようです。

部屋の間取りや設備の変更も

リノベーションと一口に言っても、工事の内容はさまざま。たとえば、以下のような工事が行われます。

  • 現代的なスタイルや家族の要望に合わせた間取りの変更
  • 水道管や排水管といった設備の変更
  • 耐久性・耐震性向上を目的とした壁の補修  など

住宅の一部だけの工事に限らず、最近では構造体だけを残して解体し、内装や外装、設備を一新する「スケルトンリノベーション」への注目が高まっています。

リノベーションの工事は、リフォームの工事と比較すると大規模であることが多く、時間も費用もかかります。

内装・外装のデザインをガラッと変える

最近は昔ながらの古民家を改装した住宅やカフェなど、築古の物件をリノベーションして新たに利用されている建物を目にする機会も増えてきているのではないでしょうか。こうした建物は、近代的な設備を備えながらも、どこか懐かしい雰囲気も残しているなど、新たな魅力が感じられると人気が高まっています。

オフィスビルを住宅用に改修する、住宅内にオフィススペースを設けるなど、用途の変更を伴うといったリノベーションは、「コンバージョン」と呼ばれることも。近年の日本では、少子化で廃校になった学校を福祉施設にするなどのコンバージョンが行われています。

リフォームとリノベーションの違いは?

混同しがちな「リノベーション」と「リフォーム」。実際に工事を検討中なら、どう違うのか、きちんと違いを理解した上で行いたいですよね。2つの違いをわかりやすく解説します。

リフォームは老朽化したものを修復し元に戻す

一般的にリフォームとは、老朽化が進んだ建物を新築の状態に回復させることを指します。語源である英語のreformは「(制度や組織の)改善」の意味を持ちます。しかし実は、英語圏では住宅関連の用語としては使われていません。「リフォーム」は日本に入ってきて意味が転じた和製英語で、英語圏では住宅の改修についてはrenovationやremodelといった言葉が使われます。

日本において、リフォームという言葉は、壊れている部分や老朽化した部分を直す・新しくすることを意味します。具体的には、年数が経ってヒビが入った外壁を塗り直す、壁紙を貼り直す、システムキッチンやユニットバスの入れ替えといった、比較的小規模な工事がリフォームに該当します。

マイナスの状態になってしまったものを新築の状態に戻すという意味合いが強いのが「リフォーム」です。

リノベーションは新たな付加価値をつけること

リノベーションは、先ほどもお伝えしたように、間取りの変更、性能の向上などを目的としています。

中古の住宅は、新築から年数が経っていてデザインがやや古くなっていたり、設備も最新のものではなかったりと不満が出ることもあります。そういった部分を、リノベーションすることで新築の状態以上に変えるのです。

現状でも十分生活できるけれど、より住みやすく、より快適に毎日を過ごせるようにする改装工事が「リノベーション」だといえるでしょう。

リノベーション4つのメリット

1:コストを抑えつつ理想の家が手に入れられる

同じ条件であれば、新築物件を購入するより、中古住宅を購入してリノベーションしたほうが安く済むことが多いです。

一般的に中古物件の価格は、築20年ほどで底値となり、新築の約半値で購入可能となります。中古住宅を購入してリノベーションすれば、新築住宅を購入するより安く、オーダーメイドで自分の理想とする部屋が作れるのは魅力的ですよね。

また、新築物件は、新築から15年ほどすると価格が大きく下落し、その後は景気に応じてわずかに上下することが多くなっています。築20年以上の物件を購入することで、市場価格が大きく下落するリスクを避けることも可能となるのです。

2:物件探しの幅がグンと広がる

住みたいエリアで希望する間取り・設備の戸建住宅やマンションを見つけるのは、なかなかの至難の業。注文住宅で一から作ろうとすれば、かなりのお値段になります。特に多くの人が希望する都心・駅チカの物件は価格もかなり高くなり、必ずといっていいほど、いくつかの条件で妥協しなければならなくなるでしょう。

その点、中古物件をリノベーションする前提で物件探しをすれば、間取りや設備などで条件を満たしていなくても、リノベーションで一新するので問題なし。候補となる戸建住宅やマンションもグンと増えるはずです。

3:自分の好きな部屋を作れる

建売住宅や分譲マンションでは、すでに間取りや設備は決まってしまっています。その中で自分が気に入るものを選ぶしかない、ということになりますよね。しかし、既存の物件で100%自分の理想の家を見つけるのは大変難しいことです。

リノベーションなら、自分の着たい服を選ぶのと同じように、自分の好みで部屋をカスタマイズできます。特に「ここはこうしたい!」など、譲れないこだわりがある方には、中古住宅を購入してのリノベーションはもってこいの方法なのです。

4:ライフスタイルに合わせた間取りにできる

既存の物件では、当然ながら間取りはすでに決まっていて変更できません。しかし、人によっては「この広さの部屋だったら、隣の部屋とつなげて広くしたい」など、要望があるでしょう。

自分の理想の家を作れるリノベーションなら、間取り変更にも比較的柔軟に対応できます。家族の人数やライフスタイルに合わせた間取りで、より暮らしやすくなるはず。(構造形式によっては、間取りの変更ができない場合もあります)

リノベーション4つのデメリット

1:団地などでは外観、共有部分の変更不可

戸建住宅なら自分の思うようにできるリノベーションも、マンションや団地では範囲が限られ、専有部分しかできないという点は注意が必要です。マンションや団地では、専有部分しかリノベーションはできません。玄関ドアやバルコニー、窓枠、窓ガラスなどは共有部分となり、変更は不可となります。「外観も大きく変えたい」という場合は、選択肢は戸建に絞られることに。

また、物件によっては、床材や壁材に制限がある、電気やガス給湯器の容量が決められている場合もあるので、その点も確認が必要になります。

2:耐震性や耐久性には注意が必要

築古の戸建住宅やマンションは、年数によっては手抜き工事などで耐震性や耐久性に不安がある場合があります。仮に耐震性や耐久性に問題があるとし、耐震基準を満たそうとした場合、リノベーション以外に耐震改修工事が必要となるなど、費用がかさむ可能性も。

これから長く住むことになる家ですから、不安な方はしっかり調べ、専門家に見てもらうなどすることをおすすめします。

3:予算が出しづらく、工事費が増えることもある

構造体以外を一新するスケルトンリノベーションでは、工事が広範囲に渡ります。そのため、費用も高くなることがほとんど。

また、解体してみて初めて柱や配管などが劣化していたことがわかることも。それ以外に想定外のことが起こると、工事費用が追加で必要となる場合もあります。ある程度の予算を出してもらっても、工事を進めていく中で大きく変更、というのも起こりうるのがリノベーションです。

4:リフォームより工事期間が長くかかる

既存の物件を購入して住むのであれば、購入後すぐに引き渡しという流れが一般的です。リフォームの場合も、工事は比較的小規模なので、それほど時間はかかりません。

しかし、リノベーションでは、引き渡しまでに建物の検査や設計、実際の工事といった作業を挟むことになります。そのため、入居までには一定の時間がかかります。

建築士との打ち合わせも、長引くとさらに入居までに時間がかかることに。もちろんリノベーションをする上では大切なことなので、妥協すべきではありません。ただ、ある程度入居までの時間に余裕をみて進めていく必要があります。

まとめ

リノベーションは、新築住宅を購入するよりもリーズナブルに理想とする家が手に入れられるなど、メリットも多いです。しかし、当然ながらデメリットもあります。リノベーションを行った場合に、あなたにとってはメリットが上回るか、デメリットが上回るか、しっかり検討することをおすすめします。

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