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浴室リフォームの種類やメリット・デメリット、施工事例を紹介!

  • 最終更新日:2021-12-23

浴室リフォームの種類やメリット・デメリット、施工事例を紹介!

毎日使う浴室。1日の疲れを癒したり、朝シャワーを浴びて新たな気分で1日をスタートさせたりと、家の中でも特に清潔に保っておきたい場所ですよね。年数が経ってきて、落としにくい汚れが気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、浴室リフォームの基礎知識や注意点、費用相場などについて解説。記事後半ではリフォームの施工事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

1.浴室リフォームの概要と種類

そもそも、浴室にはどのような種類があるのでしょうか。一般的にリフォームで施工することが多い浴室の種類について解説します。

1-1.ユニットバス

最も一般的な浴室がユニットバスです。床や壁、天井、浴槽など、浴室に必要なパーツがすべてセットになったものを設置します。ユニットバスは継ぎ目のない構造になっているため、防水性や断熱性が高い点や、防カビ加工や乾きやすい素材を使用していてお手入れがしやすいなど、機能性に優れている点がポイント。

また、あらかじめ仕上がったパーツを組み立てるだけなので、工期が短く済むこともリフォームするうえではうれしいですね。

1-2.在来工法

壁や床をタイル張りにしたり、浴槽にヒノキや石を使用したりする浴室は、在来工法で作られます。オーダーメイドでお風呂場を作り上げることができるため、こだわり派の方にはぴったり。自分好みの浴室に仕上げることができますよ。

ただし、ヒノキの浴槽やタイルなどの建材はお手入れが大変な面も。どのようなメンテナンスが必要になるのか、あらかじめリフォーム会社に確認しておくと良いでしょう。

1-3.ハーフユニットバス

ハーフユニットバスは、浴槽・洗い場・壁の下部分がセットになったもの。壁の上部分と天井は在来工法でつくります。ユニットバスと在来工法のいいとこ取りができるので、汚れやすい床や浴槽は掃除しやすく、かつデザイン性の高い浴室にすることができます。

また、柱や梁などが邪魔になり、規格サイズのユニットバスが入らない場合にも、ハーフユニットバスなら間取りを変更せずにリフォームが可能です。

2.浴室リフォームのメリット

ここでは、浴室をリフォームするメリットについて解説します。

2-1.断熱性を高められる

在来工法からユニットバスにしたり最新の設備にしたりすることで、断熱性能を強化できる点は最大のメリットといえるでしょう。ユニットバスは継ぎ目がなく、断熱性の高い素材を使用しているメーカーが多いので、冬の寒い時期にはヒートショック対策にもなりますよ。

2-2.光熱費の節約が期待できる

浴室のリフォームは、省エネに繋がりランニングコストを節約できる点もメリットのひとつ。断熱効果の優れた高断熱浴槽を導入すれば、お湯が冷めにくく、追い焚きの回数や時間を減らすことができます。また、最新のシャワーなど、省エネ効果のある設備を用意しているメーカーもありますので、あわせて検討するのも良いでしょう。

2-3.新築のようにきれいな仕上がりになる

在来工法の浴室からユニットバスに交換するケースでは、浴室内が一新され、新築のようにキレイな仕上がりにすることができます。在来工法の浴室にリフォームする場合でも、全面的にリフォームすることで、汚れが落ちなくなってしまった部分なども新しくなり、清潔感のある浴室にできますよ。

2-4.汚れにくくお手入れがしやすくなる

ユニットバスは特に掃除がしやすい素材で作られていて、カビや汚れに強いのがメリット。浴室乾燥機などもセットで施工すれば、水気をすぐに乾かすことができるため、さらにカビが生えにくくなります。在来工法でも、防水加工が施されているヒノキの浴槽など、メンテナンスがしやすい素材もありますので、お手入れが負担に感じる方は、検討してみると良いでしょう。

3.浴室(ユニットバス)のサイズ



ユニットバスは、ほとんどのメーカーで規格としているサイズがあります。メーカーのホームページやカタログなどで、「1216」「1616」などの4桁の数字を見かけたことはありませんか?その数字が浴室の内寸を表しているのです。

マンション用と戸建て用ではサイズの考え方が異なり、戸建て用では坪数が基準となります。主な規格サイズと浴室の内寸を表にまとめましたので、参考にしてみてくださいね。

規格サイズ 浴室内寸
(幅×奥行き)
設置必要寸法
(幅×奥行き)
備考
1216 0.75坪 1600mm×1200mm 1650mm×1245mm マンション・
戸建て共通
1317 0.75坪 1650mm×1300mm 1700mm×1350mm マンション・
戸建て共通
1616 1坪 1600mm×1600mm 1700mm×1700mm マンション・
戸建て共通
1717 1坪 1650mm×1650mm 1700mm×1700mm マンション・
戸建て共通
1618 1.25坪 1800mm×1600mm 1850mm×1650mm マンション・
戸建て共通
1620 1.25坪 2000mm×1600mm 2100mm×1700mm マンション・
戸建て共通
1624 1.5坪 2400mm×1600mm 2500mm×1700mm 戸建て向き
1818 1.5坪 1800mm×1750mm 1850mm×1800mm マンション・
戸建て共通

※内寸や設置必要寸法は、メーカーにより異なります

4.浴槽の素材と特徴

ここでは、浴槽に使われる素材とその特徴について解説します。

4-1.FRP(繊維強化プラスチック)

FRP(繊維強化プラスチック)は、一般的によく使われている浴槽の素材。軽量で耐久性や防水性が高いことから、車や船のボディに使われることも多い素材です。低コストでさまざまな形を作りやすいため、多くのメーカーで採用していて商品も豊富。好みのデザインのものを見つけやすいでしょう。

ただし、FRPは見た目の高級感に欠けるのがデメリット。また、汚れが付着しやすいため、あらかじめコーティングされた商品を選ぶのがおすすめです。

4-2.ホーロー

ホーローは、金属の表面にガラスの釉薬を焼き付けた素材。主素材が金属ですので、保温性が高いのが特徴です。また、ガラス質はつるつるしているため、汚れやカビに強いのもメリットのひとつ。お手入れのしやすさは浴槽素材のなかでも高水準です。

ガラス層は、劣化したり重い物を落としたりすると欠けることがあります。欠けた場所からはサビが発生することも。その場合、ホーローは補修ができないため、買い替えるしか選択肢がないことがデメリットです。

4-3.人工大理石

人工大理石は、樹脂などで作られた大理石調の素材。着色しやすいため、バリエーションが豊富です。キッチンのワークトップなどにもよく使用されているのがこの素材になります。人工大理石のメリットは、汚れが付着しにくく、お手入れがラクなこと。主成分がポリエステル樹脂やアクリル樹脂で、表面が滑らかに作られているためです。

一方で、天然の大理石と比べると、高級感に劣ることと、柔らかいためキズがつきやすいことがデメリットといえるでしょう。

また、人造大理石という素材もありますが、こちらは天然の大理石を粉状にして、樹脂などと混ぜて成形したもの。天然に近い高級感があり、実際にハイグレードの浴槽にも使用されています。

4-4.ステンレス

耐久性が高く、ほぼサビないとされているステンレス。キズがつきにくく、長く使える点がメリットです。また、汚れやニオイもつきにくく、衛生面にも優れています。さらに、ステンレスは熱伝導率が低いため、保温性が高いのも特徴です。

近年は、塗装が施されたカラーステンレスもありますが、塗装の持ちが悪いことがデメリット。また、大きなサイズの浴槽にしたい場合、ラインナップが少なく、選択肢が限られてしまいます。

4-5.タイル

在来浴室に使われることが多い、タイルの浴槽。銭湯でよく見かけますね。タイルは陶磁器ですので、耐熱性や耐久性が高く、ヒビなどの補修もしやすいのが特徴。また、さまざまな色のタイルがあり、貼り方でデザインを楽しめるのもポイントです。

デメリットとしては、クラックや目地にカビが生えやすいこと。凹凸が多いため、細かいところの掃除がしにくいのです。さらに、下地のセメントにヒビが入ってしまうと、床下に水が回って、木材を腐らせてしまうこともあります。

4-6.木

木材では、ヒノキの浴槽が代表的です。温泉などで使われていることが多く、憧れている方も多いのではないでしょうか。ヒノキは木材のなかでは水に強く、香り高いことが特徴。ヒノキの香りにはリラックス効果があるとされており、1日の疲れを癒してくれるでしょう。

水に強いとはいえ、木材ですので、カビが生えやすい点には注意が必要。お手入れに手間がかかりますが、特殊コーティングされている、浴槽専用のヒノキもあります。また、ヒノキ以外にもサワラやヒバなどもありますので、木の浴槽を採用したいと考えている方は、木材専門の業者に相談するのがおすすめですよ。

5.浴室リフォームの注意点

浴室リフォームにおいて、注意したいポイントをおさえておきましょう。

5-1.リフォーム後は浴室が狭くなる可能性がある

在来工法からユニットバスへのリフォームでは、多くの場合、元の浴室サイズよりも小さくなる点に注意しましょう。先述のとおり、ユニットバスのサイズはおおむね決まっていて、設置に必要な寸法と内寸があります。従来の浴室の内側にユニットバスをはめ込む形になるため、これまでよりも狭くなるというわけです。

5-2.追い焚き機能には専用の配管が必要

浴室のリフォームに伴い、追い焚き機能を追加するようなケースでは、専用の配管が必要になります。壁に穴を開けて新しく配管を作るため、マンションなどで穴を開けられない場合は、追い焚き機能自体が追加できない可能性もあります。

5-3.給排水管の位置に注意

浴室の場所を変更したいときは、給排水管の位置に注意しましょう。もともと浴室があって、給排水管をそのまま使用できる場合は問題ありませんが、新たに給排水管を設置するとなると大規模な工事となります。特にマンションでは水まわりの位置が固定されていることが多いため、浴室の場所を変更できないケースもあります。

6.浴室リフォームの施工費用相場

ここからは、浴室リフォームの費用相場を見ていきましょう。

6-1.戸建ての浴室・風呂リフォームの費用相場

  • ・目安価格帯:80~140万円
  • ・中心価格帯:100~120万円

リフォーム前の浴室のタイプや、採用する浴槽の素材、ユニットバスのグレードなどにより費用は異なります。

浴室の場所を変更するなどの大規模な工事を行う場合、費用相場を大きく上まわる可能性もあります。特に注意したいのが、在来浴室をリフォームするケースです。解体してから土台の腐食が判明し、追加工事が必要になることも。施工前にリフォーム会社と工事内容をしっかり詰めておくことが大切ですよ。

6-2.マンションの浴室・風呂リフォームの費用相場

  • ・目安価格帯:60~100万円
  • ・中心価格帯:80~100万円

マンションの場合も、採用する浴槽の素材や、ユニットバスのグレードなどにより費用が異なる点は同じ。水まわりの移動などにも注意しましょう。

6-3.浴室にオプションをつける場合の費用相場

  • ・浴室暖房・乾燥機の取り付け:20~25万円
  • ・浴槽の交換:FRP 25~35万円、人工大理石 35~45万円、ホーロー 65万円、ヒノキ 95~115万円
  • ・水栓の交換:3万円前後
  • ・手すりの取り付け:2万5,000~3万5,000円
  • ・アクセントパネルやシートの取り付け:10~30万円

7.浴室リフォームには補助金や助成金が使えることもある!

浴室のリフォームに使える可能性がある補助金・助成金について解説します。

7-1.介護保険

浴室のリフォームは、バリアフリーリフォームを伴うケースも多いもの。その場合、介護保険による助成を受けられる可能性があります。

要介護・要支援認定の方がお住まいの住宅の場合、工事内容など一定の要件を満たすことで介護保険が適用され、最大20万円までの工事費を負担してもらえます。施主の負担分は所得額により異なり、1~3割です。ただし、助成金が支払われるのは工事完了後。先にリフォーム会社に工事費用を支払わなければならない点は、注意が必要です。

7-2.国の補助金制度

浴室リフォームのメリットとして断熱効果を挙げましたが、省エネ性能の高いリフォームに該当すれば、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の対象となる可能性もあります。

ただし、国の補助金制度は、年度により実施がなかったり、早期終了することも。また、リフォーム会社からの申請が必要なケースなど、制度の仕組みが複雑なので、補助金に詳しく実績豊富なリフォーム会社に相談してみるのがおすすめです。

7-3.自治体の補助金制度

ほかにも、各自治体の補助金制度が利用できるケースもあります。省エネ化やバリアフリーなどのほか、対象となるリフォーム工事や金額などの条件も自治体により異なりますので、詳しくはお住まいの市区町村に確認しましょう。

▼参考情報
補助金でお風呂(浴室)のリフォームを安くする!対象工事や補助金額・申請方法を解説

8.浴室リフォームの工期はどれくらい?

浴室リフォームにかかる日数は、ユニットバスからユニットバスへの交換の場合3~4日前後です。在来浴室にしたり、拡張工事をしたりする場合は、1ヵ月程度かかることも。工期が長くなると、お風呂に入れずに不便を感じることもあるでしょう。なかには、簡易シャワーを借りられるリフォーム会社もあるため、相談してみると良いですね。

9.浴室リフォームの施工事例5選

ここからは、浴室リフォームの施工事例をご紹介します。

9-1.【80万円】タイル張りの浴室から新しいタイプのユニットバスへ変更

築30年以上の戸建住宅の浴室リフォーム事例です。タイル張りの浴室は、床がヒヤッとして寒く、溜めたお湯も冷めやすい難点がありました。新しいタイプのユニットバスにリフォームしたことで、暖かく快適な浴室になりました。

Before:寒々としたタイル張りの浴室でした。

After:新しいタイプのユニットバスにリフォームし、暖かく快適なお風呂に。足がヒヤッとしないのはうれしいですね。お湯も冷めにくく、経済的ですよ。

事例の詳細:足を伸ばして、くつろぎのバスタイム

9-2.【90万円】バランス釜から給湯器へ変更するリフォーム

築30年以上の戸建住宅の浴室。バランス釜を撤去し、給湯器とユニットバスを採用した事例です。掃除がしやすく、清潔でいつでも暖かいお風呂に入れるようになりました。

Before:タイル張りとバランス釜の、古いタイプの浴室。湯量が少なく、使い勝手も良いとはいえませんでした。

After:ユニットバスへのリフォームと給湯器を採用。広い浴槽にたっぷりのお湯で、気持ちよく入れるお風呂に生まれ変わりました。

事例の詳細:バランス釜タイプのお風呂をユニットバスへ交換

9-3.【100万円】マンションに多い小さめタイプのユニットバス

築30年以上のマンションの浴室リフォーム事例です。浴槽が小さく、タイルの劣化も見られる在来浴室でしたが、ユニットバスに交換し、浴槽は広く、清潔なお風呂になりました。

Before:小さな浴槽の在来浴室。汚れが落ちなくなり、劣化も目立っていました。

After:マンションタイプのユニットバスにリフォーム。浴室の内寸は狭くなったものの、浴槽は大きくなり、スッキリとしていて狭さを感じませんね。

事例の詳細:浴室改修工事(在来工法の浴室からユニットバスへ)

9-4.【127万円】浴室リフォームで冬でも暖かいお風呂へ

築30年以上のタイル張り浴室を、ユニットバスにリフォームした事例です。タイル張りの浴室は、寒いうえに割れもあり、水漏れがしていました。ユニットバスにしたことで、水漏れの解消はもちろん、段差もなくなり安全なお風呂になりました。

Before:タイルを使用した在来浴室で、凹凸が多く掃除がしにくい浴槽でした。

After:浴槽や壁の凹凸がないユニットバスにリフォーム。人工大理石の浴槽は、高断熱でお湯が冷めにくくなりました。

事例の詳細:寒さ解消!ゆっくりできる浴室に。

9-5.【220万円】広さを生かしたゆったりサイズのお風呂が完成

築約20年、戸建住宅の1.5坪の浴室リフォーム事例です。もともとコンクリート打ち放しの壁やヒノキの浴槽で高級感のある浴室でしたが、冬場の寒さやお手入れの大変さなどがあり、断熱を中心に全面リフォームしました。

Before:コンクリート打ち放しの壁は、デザイン性は高いのですが、寒いことが弱点でした。

After:1.5坪の広さを活かすため、カスタマイズに対応したユニットバスを選択。高いデザイン性を保ちつつ、しっかりと断熱し、お手入れもラクになりました。

事例の詳細:T様邸 お風呂ゆったりリフォーム

10.浴室をリフォームして快適でお手入れしやすいお風呂にしよう!

この記事では、リフォームにあたっての基礎知識として、浴室の種類や浴槽の素材、費用相場などについて解説しました。ご紹介した事例なども参考にして、浴室のリフォームを検討してみてくださいね。

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