家を新築して半年ほどたったのですが、税務署から「おたずね」書が届きました。返送の期日も指定されていますが、これは必ず返送しなくてはいけないのでしょうか。
指定期日までに記入して返送したほうが賢明です。
家を建てたり、土地や家を購入した時、税務署から「あなたは○○に家を新築されましたが、資金はいくらかかりましたか。またどのように調達しましたか」という内容の書類が送られてくることがあります。これが「おたずね」書で、 1. あなたの職業、生年月日、勤務先、前年の所得 2. 共有者がいる場合は、その住所、氏名、職業、生年月日、勤務先、前年の所得、持ち分割合、あなたとの続柄 3. 世帯主の氏名、職業、年齢、あなたとの続柄 4. 買い入れた資産について、売主の住所、氏名、あなたとの関係、買い入れ時期、所在地、略図、買い入れ価格、資産の利用状況など 5. 買い入れ価格の支払状況 6. 支払代金の調達方法などを詳しく記入するようになっています。これは、税務署で資産の動きがあったことを知っているということなので、指定期日までに記入して返送した方が賢明でしょう。
「おたずね」書は、過去の課税洩れ所得と贈与の有無をチェックするのが主たる目的です。年間所得に比べて返済額が極端に多いとか、勤務年数のわりに自己資金の額が多過ぎるなどの問題が生じると、購入資金を親からもらったり、商売でもうけた資金を含んでいたりしないかなどを税務署は調べます。不明な点があれば、贈与税の申告時期に「贈与税について聞きたいことがあるので○月○日に来署願いたい」という文書が送られてきます。もし、このような文書が来ても、きちんと説明できるように預貯金通帳、定期預金の支払い計算書、売買契約書、株式の売買報告書、借入契約書、返済分の銀行振り込み書控えなど、裏付けとなるものは保管しておくことが大切です。
「「おたずね」書」挿絵