定期借家権契約を結んだ場合、何もしなくとも契約期限が来たら自動的に出ていってもらえるのでしょうか。
自動的に契約は終了しますが、通知（文章にて）をしていなければ明け渡しを求めることはできません。
定期借家権契約を結んだ場合には、契約期間が満了すれば契約は終了しますが、原則として契約期間満了までに通知をしなければならないことになっています。
契約期間が1年未満の定期借家権契約を結んでいる場合は、契約期間が満了すると自動的に契約は終了し、契約期間満了前に通知をする必要はありません。1年以上の定期借家権契約をしている場合には、契約期間満了の1年前から6カ月前までの間（通知期間と言います）に、建物の賃借人に対して、契約期間満了によって建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければならないことになっています。
6カ月前までに通知するのを忘れていた場合には、気がついた時点で通知をすると、その通知をした日から6カ月間は期間が満了したことを借主に対抗することはできないので、当初の契約期間より長くなってしまうことになるため、注意する必要があります。契約期間が過ぎてしまってから気がついた場合には、その時点で通知をすると、その通知をした時点から6カ月後まで対抗することはできませんが、従来の借家権になってしまうことはありません。契約期間が過ぎても通知をすれば、その6カ月後に契約が終了します。
定期借家権の通知義務について
定期借家権の通知義務についてのチャート
