自宅を売却し、新しい家を買う予定です。今度買う家の手付金を払った後、自宅の買主が買えないと言ってきました。新しい家に売却代金を充当できそうにありません。支払った手付金はどうなりますか。また今後買い換え時にはどのような点に注意すればいいでしょうか。
特約がなければ基本的に手付金は戻ってきません。買い換えの場合、代金を受け取ってから買うようにしてください。
新しい家を買う方、その人の家を買う方ともに手付金を交付していることを前堤とします。一般的に手付金を交付する場合には契約の解除権が留保されています。したがって、自宅の売却については、買主は、あなたが契約の履行を着手するまでは、手付金を放棄することで、売買契約を解除することができます。
問題は、あなたが新しい家を購入したことが契約の履行に着手したものと評価できるかどうかです。自宅の売却代金で新しい家の売買代金を支払う旨契約書に明示されていない限り、そのように評価することは難しいと思われます。あなたは自宅の買主からの売買代金が入らなくなったので新しい家も手付金を放棄することで新しい家の売買契約の解除を余儀なくされました。
このような場合、手付金を放棄せずに売買契約を解除する方法としては、「自宅について売買契約が成立せず、または売買契約は成立したが、売買代金が完済されないときは、本売買契約は効力を失う」という特約を付加することをお勧めします。買い換えの場合、売りと買いを同時に行うことは危険です。売る方を先に済ませて代金全額を受け取ってから買う段取りに入ることをお勧めします。
買い換え特約
