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目次
屋根断熱及び天井断熱は、冬でも快適に生活できる温度を保つための大変重要な設備です。
しかし、リフォームの方法を間違えると熱や湿度がこもり、建物を傷めてしまう可能性もあります。
屋根断熱、及び天井断熱のそれぞれのメリット、デメリットや費用、注意点をご紹介します。
断熱性能には旧来より基準が設けられていました。
しかし、平成27年4月1日以降の設計検査申請分より、断熱等性能等級4を用いた基準が完全施行され、これまでの省エネルギー対策等級4を用いた基準は、利用できなくなりました。
主な変更ポイントは、それまでの断熱基準では家全体の熱損失量を床面積で割って出していましたが、熱は家の表面全体から放出されるので、熱の損失量を建物の外表面積で割る方法に変わりました。
屋根断熱の代表的なメリットは、小屋裏のデッドスペースを活用して断熱を行うことによって、ロフトや構造表しなどの幅広い設計が可能になることです。
天井を高くして開放感のある空間を造ったり、遊び心満載の屋根裏部屋を造ったりしたいという場合には、屋根断熱を選ぶとよいでしょう。
天井断熱の場合、小屋裏全体の空気が熱せられ、輻射熱が発生し、二階が熱くなりやすい傾向があります。
一方で、屋根断熱は通気層によって輻射熱による二階の加熱を防ぐことができます。
二階以上に部屋があっても、夏を快適に過ごすことができるというのが屋根断熱の機能面でのメリットと言えるでしょう。
屋根断熱にするデメリットは、工事が長期になり、費用がかさんでしまうことです。
屋根は天井よりも面積が広いため、工事がより長期なものになってしまいます。
また、面積が広い分より多くの断熱材が必要になるので費用も高くなります。
天井断熱のメリットとしてまず挙げられるのはそのコストパフォーマンスの高さです。
天井断熱の場合、屋根よりも工事する面積が小さくなる上に、使用する断熱材も安価なものになるので屋根断熱よりもコストが少なくすみます。
また、冷暖房によって温度を調節する空間が屋根断熱よりも小さくなるため、エアコンが効きやすくなります。
これによって電気代も抑えられるので、日々の光熱費も抑えることができます。
天井断熱の場合は屋根断熱と違って、小屋裏換気が必要になります。
これを怠ってしまうと、夏に熱がこもったり、冬に結露が生じたりして、住宅の破損に繋がることもあります。
特に寒冷な地域では、換気ができるように環境を整え、結露が起こらないようにしっかりと対策する必要があります。
関連記事:床下断熱で夏は涼しく冬はあたたかく
屋根断熱には遮熱塗料を使用したものもあり、これによって屋根・天井両方に断熱を施すことができます。
ここでは、断熱塗料を用いた屋根断熱の方法と、天井断熱との併用に際しての注意点についてご紹介します。
「遮熱塗料」で塗替えをすれば屋根の表面温度が下がり、室内温度が上がりにくくなるとされています。
確かに、遮熱塗料は通常の塗料よりも熱を伝えにくいものです。
しかし、屋根は瓦や屋根材だけで熱を遮蔽しているわけではありません。
屋根材の下と天井の間には断熱材が入っています。
そして屋根裏にたまっている熱い空気は、換気口から外に排出されるように設計されています。
そのため居室は屋根から直接熱を受けるわけではないのです。
遮熱塗料は、ガルバリウム鋼板のような金属の場合、日光による温度上昇が起きやすいので、鋼板でできた車庫や物置など、断熱材を入れるスペースの少ない建物には遮熱塗料は効果的と言えます。
しかし多くの場合は、屋根の構造、材料をきちんと理解して断熱塗料の効果を検討していく必要があります。
屋根断熱と天井断熱の両方を併用される場合、天井裏は空気がこもりやすく、夏季には熱気が溜まりやすくなります。
断熱のために密閉状態にすると、まったく換気が行われなくなります。
そのため結露が発生し、夏場は屋根裏に熱気がたまったままの状態になり、断熱効果も悪くなります。
効果的に屋根の基礎断熱をするには、屋根断熱の遮熱塗料と、天井断熱として必要な量の断熱材の利用を使用したうえで、屋根裏の熱や湿度を逃がすために換気できるようにしておくことが必要です。
こういった断熱の計算はかなり難しいため、経験を積んだリフォーム業者に相談することをおすすめします。
関連記事①:壁の断熱材、特徴や施工方法、注意点を紹介
関連記事②:泡断熱は高性能!断熱性の高い家にするためのマストアイテムは?
断熱リフォームは、家によって工事の仕方が異なり、費用などの計算方法も複雑です。
施工の際には、基礎知識を持ったリフォーム会社に相談し、安心してリフォームを行うことが重要になります。
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